『8 Mile』『L.A.コンフィデンシャル』カーティス・ハンソン監督が死去。エミネムらが追悼

『8 Mile』や『L.A.コンフィデンシャル』の監督として知られるカーティス・ハンソンが死去した。今月20日(火)、意識不明の男性がいるとの通報を受けた救急隊員がハリウッドヒルズのハンソンの自宅に駆けつけ、その場で死亡が確認された。死因について、ロス警察は「自然要因」によるものだとコメントしている。

フォトグラファー、映画雑誌の編集者を経て映画界へ入ったハンソンは、脚本家、監督として活躍。『ゆりかごを揺らす手』(1992年)や『激流』(1994年)など心理サスペンスの巧みな作品で好評を博す。1997年、ロス警察を舞台にした犯罪映画『L.A.コンフィデンシャル』がアカデミー賞をはじめ数々の賞で評価され、自身もアカデミー賞脚色賞を手にした。2000年以降の作品は人間ドラマの色が強まり、人気ラッパーのエミネムの半自伝的な『8 Mile』(2002年)や『ワンダー・ボーイズ』(2000年)といった秀作を残す。2011年にはTV映画『Too Big to Fail(原題)』でメガホンを取り、エミー賞やゴールデン・グローブ賞の候補となっていた。

ハンソンの死を受けて多くの追悼メッセージが寄せられており、エミネムは「彼は俺を信じてくれて、デトロイトを舞台にラップバトルを繰り広げるというクレイジーなアイデアを映画にしてくれた。俺を『8 Mile』の俳優にしてくれたんだ。彼を知ることができて幸運だ」と感謝の気持ちを述べた。そのほかにも、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、ケヴィン・ベーコン、アビゲイル・スペンサー、ロブ・ロウなど彼と一緒に仕事をした俳優たちが口々にその死を惜しんでいる。

数々の名作で映画ファンを楽しませてくれた名監督の冥福を心から祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:カーティス・ハンソン(写真は2009年6月のもの)
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