ロシアSF小説「ストーカー」のTV版パイロット、シリーズ制作は見送りに

アンドレイ・タルコフスキー監督により1979年に映画化されたロシアの有名なSF小説「ストーカー(英訳版タイトル:Roadside Picnic)」を、アメリカでTVシリーズ化する動きがあることは、これまでお伝えしてきた通り。ケーブル局WGN AmericaのもとでTVパイロットが作られたが、シリーズ制作を同局は見送ったことを、米Deadlineが報じた。

アルカジイ&ボリス・ストルガツキー作の小説「ストーカー」は、1972年の旧ソ連時代に刊行された作品。それを映像化したTVパイロットは、異星人が地球を訪れ、去っていった近未来の世界を舞台に、不可思議で危険なゾーンに不法侵入しては、異星人の残した物品を回収する「ストーカー」と呼ばれる人々を描く。物語は、ベテランのストーカーであるレドリック・シュハルト(通称レッド)の目を通して語られ、異星人の来訪が社会にもたらした影響も描かれることになっていた。

脚本はジャック・パグレン(『トランセンデンス』)、監督はアラン・テイラー(『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ゲーム・オブ・スローンズ』)が担当。主人公レッドを演じたのは、『ダウントン・アビー』『グッド・ワイフ』『ウォッチメン』のマシュー・グードだが、現在彼は、Netflixのドラマ『ザ・クラウン』シーズン2への出演が決まっている。

制作会社のソニー・ピクチャーズ・テレビジョンは、WGN Americaの決定を受けて、他局への売り込みを始めている模様だ。

SFファンの注目を集めていた企画だけに、放送局がシリーズ制作を見送ったのは残念なニュースだが、今後、他局で日の目を見る可能性はまだ残されている。続報に期待したい。(海外ドラマNAVI)

Photo:マシュー・グード
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