白人が主役の『アイアン・フィスト』、「参加は難しい決断だった」とアジア系の出演女優

Netflixのオリジナルドラマ『Marvel アイアン・フィスト』で、主人公ダニー・ランドの配役が発表当時から物議を醸しているカンフー・アクションを描く本作で、白人である俳優フィン・ジョーンズが選ばれたことは、ハリウッドで最近問題視される"ホワイト・ウォッシュ"(非白人が演じるべき役柄を白人が演じること)にあたり、本当はアジア系アメリカ人が選ばれるべきだったのではないかという批判が出ているのだ。

この件について、本作で女戦士コリーン・ウィンを演じているジェシカ・ヘンウィック(『ゲーム・オブ・スローンズ』)がコメントした。

米Entertainment Weeklyのインタビューに応じたジェシカは、「番組に参加するのは難しい決断だった。脚本の内容がどうとか、そういうことではなくて、私はアジア人のコミュニティの一部だから」と発言。「私はアジア人で、俳優でもある。論争を理解できる人間がいるとしたら、それは私。アジア人コミュニティの中で生きてきたから」と、問題になっている配役については自身も気になっていたことを明かしている。

ジェシカはさらに、「アジア系アメリカ人のスーパーヒーローをぜひ見てみたいわ。実現すると思う。ファンタジーやSFという分野は、異なる人種を歓迎する傾向があるもの。私だってこれまでに、たくさんの素敵なチャンスを提示されてきたから」と続けている。

そんな中で本作出演を選んだ理由については「コリーン・ウィンのキャラクターが、私にとって本当に決め手だった。アジア系アメリカ人の強い女性を表現する良い機会だと思ったから。コリーンはスーパーヒーローではなく、超能力者と戦う度胸を持った人間にすぎない。それが素晴らしいと思ったの」と、ジェシカは説明している。

『Marvelアイアン・フィスト』は、ニューヨークの大富豪ダニー・ランドが、飛行機事故で行方不明となり、炎を操る神秘の技"アイアン・フィスト(鋼鉄の拳)"を手に入れるまでのミステリアスな過去と、故郷で巻き起こる犯罪組織との壮絶なバトルを描く作品。Netflixにて配信されている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『Marvel アイアン・フィスト』シーズン1よりコリーン・ウィン(ジェシカ・ヘンウィック)
©Myles Aronowitz/Netflix