『新スタートレック』ゲイツ・マクファデン、番組初期の製作陣は女性のアイデアに消極的だった

1987年から7シーズンにわたって放送された『新スタートレック』で、ドクター・クラッシャーを演じたゲイツ・マクファデン。その彼女によれば、当時の制作現場は本当に楽しかったが、一方で困難にも直面したという。

この発言が飛び出したのは、カナダのニュースサイトCBC Radioのインタビューでのこと。「私はいつも頭の中がアイデアで一杯だった。でも、脚本についての名案を女性が持ち込んでも、積極的に受け入れてもらえるとは感じなかったの。プロデューサーのオフィスを女性が訪れてソファにくつろいで、"ちょっと話しましょう。こんな案はどう?"なんて言えなかった。もしかしたら今はできるのかもしれないけれど、当時はそうじゃなかったのよね」と、ゲイツは振り返っている。

また、番組が始まってまだ2カ月の頃、読んで感銘を受けた小説を、番組クリエイターのジーン・ロッデンベリーのところに持っていったこともあったとか。「オリバー・サックスの書いた本が大好きで、「レナードの朝」という小説をジーンに渡したの。私の演じるキャラクターを神経科学者にしたかった。だけど、何も起きなかったわ」と話すゲイツ。その小説はのちに映画化され(ロバート・デ・ニーロ&ロビン・ウィリアムス出演)、オスカーに作品賞などでノミネートされた。

それでもゲイツは、自分の考えを表に出すことを恐れず、マスメディアに対しても率直な発言をしていた。「シーズン2でキャストから降ろされたのは、そういうことが原因だったのは確かだと思う。自由にものをしゃべることを奨励される環境で私は育ってきた。批判のつもりはなくて、ただ情熱をもってやっていただけなんだけど、どういう風に受け止められるかを意識していなかった。脅威に感じた人もいたかもしれない」と話している。

ゲイツはシーズン1当時、当時ショーランナーだったモーリス・ハーリーと衝突し、そのためにシーズン2はキャストから外されたと伝えられている。ハーリーが番組を去ったシーズン3以降、ゲイツはレギュラーに返り咲いた。(海外ドラマNAVI)

Photo:『新スタートレック』ゲイツ・マクファデン
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