『ブレードランナー』や『グラディエーター』『オデッセイ』など、多くのヒット作を生み出してきたリドリー・スコットの出世作として知られる1979年のSFホラー映画『エイリアン』。世界的に大ヒットした本作だが、1970年代当時に、エイリアンのイメージ画像が米国税関で押収されてしまうというハプニングがあったという。英Digital Spyが伝えた。
脚本家ダン・オバノンが『エイリアン』シリーズのディスクに収録された音声解説で語ったところによると、『エイリアン』の伝説的デザイナー、H・R・ギーガーが、彼が暮らしていたスイスからアメリカへエイリアンのフェイスハガーのイメージ画像を何枚か郵送したところ、それが空港の税関で目をつけられてしまったのだという。「ギーガーは大きな画像を僕らのところに送ってくれたんだ。でも税関ではそれが何なのかをわかってもらえなくて、僕らはわざわざLAX(ロサンゼルス国際空港)まで受け取りに行ったんだよ」
蜘蛛か甲殻類のような長い体で人間の顔に張りつき、管を使ってその体内に幼体(チェストバスター)を産みつけるフェイスハガー。公開当時、世界中に衝撃を与えたエイリアンの一連のビジュアルを考えれば、まだ同作が封切られていないタイミングでその造形を目にした税関職員が驚いてしまうのも無理はないだろう。ギーガーが手掛けたエイリアンは高い評価を受け、彼はアカデミー賞視覚効果賞を受賞した。
そんな『エイリアン』シリーズの最新作、『エイリアン:コヴェナント』が今年の夏に日本でも公開される。物語の中心は滅びゆく地球から脱出し、人類移住計画を託された宇宙船コヴェント号の乗組員たち。彼らは"宇宙の楽園"を発見するが、そこが想像を超える脅威の世界だと気づいた彼らは、命を懸けて脱出しなければならないのだった...。
今までのシリーズを越える衝撃が待ち受ける『エイリアン:コヴェナント』は9月15日(金)より全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:成人(?)した時だけでなく、フェイスハガーや幼体(チェストバスター)のビジュアルも衝撃的だった『エイリアン』
(C) Everett Collection/amanaimages