亡くなった元祖バットマン俳優を追悼し、バットシグナルを米ロサンゼルス市が投影

先日当サイトでもお伝えした通り、1966年から1968年にかけて放送されたTVドラマシリーズ『バットマン』で、主人公のバットマン/ブルース・ウェインを演じたアダム・ウェストが、6月9日(金)に88歳で亡くなった。これを受けて、同月15日(木)の夜、米ロサンゼルス市庁舎にバットシグナルを投影する追悼式が催された。

バットシグナルとは、事件が起きた時に、ゴッサム警察署がバットマンを呼ぶために投光器を用いて夜空に照らし出すシグナル。アダムの出演したTVシリーズだけでなく、のちの映画にも度々登場している。

米Hollywood Reporterが報じたところによると、この追悼式は一般参加も可能で、コスプレをしたファンも含む数百人規模の人々が集まったとのこと。2台のバットモービルがファンの記念撮影のために用意されたほか、投光器の側にはゴッサム警察署がバットマンとの通話に用いた赤電話が設置され、参加者の視線を集めた。

ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティは追悼式で、「私たちはみな同じ時間にTVの前に集まり、同じチャンネルに合わせて時を過ごしました。アダム・ウェストは私たち一人ひとりに、優しい心を持つよう教えてくれました。彼のようなバットマンはもう現れないでしょうし、彼のような人物も現れないでしょう」と述べ、TVシリーズのテーマソングを参加者と一緒に口ずさんだ。

また、TVシリーズでバットマンの相棒ロビンを演じたバート・ウォードは、アダムを「家族思いの男」と評し、「人間を愛し、ファンを愛していました」と偲んだ。

そして、ガルセッティ市長と、ロサンゼルス警察のチャーリー・ベック本部長が共に投光器のスイッチを押し、市庁舎の壁にバットシグナルを映し出した。大歓声が上がったこの瞬間を収めた写真や映像は、Twitterでも多数投稿されている(ハッシュタグ#BatSignal)。闇夜を照らし出すバットシグナルは、アダムを失ったファンの悲しみを癒やしてくれたようだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:バットシグナル(『バットマン ビギンズ』)
(C) Alpha Press/amanaimages