Netflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』マーガレット・クアリー直撃インタビュー

日本でアニメ化、映画化など幅広いメディア展開が行われるほどの社会現象を巻き起こした人気コミック「デスノート」をハリウッド版として蘇らせたことで話題を呼んでいるNetflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』が、8月25日(金)より世界同時配信される。

本作で小悪魔的なヒロインのミア・サットンを演じたのは、『LEFTOVERS/残された世界』のジル・ガーヴィ役などで知られるマーガレット・クアリー。今回はプロモーションのため来日した彼女を直撃し、撮影で苦労したことや共演者とのエピソード、はたまたデスノートを手に入れたらどうする?という本作ならではの質問まで、作品に関する全てのことを語ってもらった。

――出演の経緯と、役が決まった時の感想を教えてください。

私はアダム・ウィンガード監督の『ザ・ゲスト』などを見て、元から彼のファンだったの。それもあって今回の脚本を読んでみたら、すごく好きになった。「DEATH NOTE」のことは知らなかったんだけど、せっかくだしと思って原作を読んでみたら、面白かったのよ。そこでオーディションを受けに行ったの。役をもらえた時は本当に嬉しかったわ。

――日本でもアニメ化や映画化がされている人気作を、さらにハリウッド版として蘇らせるということで、プレッシャーなどはありましたか?

ウィンガード監督は原作を大事にしたいっていう考えを持っていたから、確かにプレッシャーはあったわ。でも、監督はそれと同時に、新しい切り口で作られる、自立した一本の映画にしたいとも考えていたのよ。その部分で、だいぶプレッシャーは軽減されたわね。それに、ミアは原作のヒロインである "弥海砂(あまねみさ)"よりも、より複合的な、新しいキャラクターであるとも言えるの。

 

――ミアの魅力はどんな部分ですか?

彼女はとても強くて野心もある、決意に満ちたキャラクターだと思うの。映画の最初では、学校で人気のあるチアリーダーとして描かれているけど、本当は目的もなくさ迷っているような状態だったのよ。でも、ライトに出会ってデスノートのおかげで絆が生まれて、恋に落ちて、そこから新しい世界を発見していくの。

彼女のポイントとなるのは、確かにライトのことは好きだけど、自分にとって一番大事なのは恋人ではなく、正しいことをすることだ、と思えることなの。正義を貫くために自分の決意に従っていくところは彼女の素晴らしいところだと思うわ。

 

――そんな意志の強いミアですが、マーガレットさんご自身との共通点はあるのでしょうか?

思いを傾けたものを大事にして、それと一生懸命向き合うところかしら。私はずっとバレエをやっていて、かなり真剣に取り組んでいたから、13歳とかそれくらいの年齢でもまるで仕事をしているようなプロ意識を持てるようになったの。16歳でバレエを辞めた時には、急に仕事がなくなってしまったような気分で変な感じがしたわ。

その後に演技のクラスを受けて、それまでバレエに注いでいたエネルギーを放出できる場所を見つけたのよ。とっても興奮したわ。私たち二人に似ている部分はあるけど、ミアは力強くて、私よりもずっと自信に満ちているから、彼女のように振る舞うのは少し大変だったかしら。

――クライマックスの観覧車に吊るされるシーンは、見ていて手に汗握るものがありました。あの撮影はとても大変だったのではないかと感じたのですが、どうでしたか?

やりがいがあったシーンだから、印象を残せたみたいで良かったわ。あの場面は、後から合成処理するためにグリーンスクリーンを背景にして撮影していて、皆ハーネスで吊られているの。私はカメラが回ってない間は左右にぶらぶら揺れて、サルになったような気分を味わってたわ。でも、遊んでちゃプロって言えないわね(笑)

 

――ほかにも苦労したシーンや、監督からの難しい指示などはありましたか?

ウィンガード監督はのんびりした人だったから、監督の指示で困ったことはなかったわ。でも、苦労したのは雨の中の撮影ね。撮影で使う雨は、本物の雨と違って水滴も大きいし、とても冷たいのよ。全身びしょびしょになりながら、午前五時まで撮影した時には、頭がおかしくなるかと思ったわ。

――ライト役のナット・ウルフさんとの共演時間が多かったと思いますが、印象的だったエピソードはありますか?

雨の中でライトが殴られるっていうシーンがあるんだけど、一回だけ実際に相手のパンチが当たっちゃった時があったの。ナットはあまりの痛さにうずくまってて、撮影は一時停止。「大丈夫?」って声をかけるべきか迷ったんだけど、結局、雨で寒かったからそのまま暖房にあたりに行ったの。そんなことがあってから数週間はその話題でいじられ続けたわね...(笑)

 

――海外の掲示板では、リュークの声を担当したウィレム・デフォーが、リュークに似ていると評判になっていましたね(笑)リュークがいるシーンはどのように撮影を進めたのでしょうか?

実際の撮影ではジェイソン・ライルズっていう俳優がリューク役としてそこにいてくれたの。もともと大柄な人だったんだけど、さらにブーツを履いて、レザーの衣装を着て、指にバナナくらいの小道具を付けてるのよ。外が暑い時なんか、熱気がこもる衣装にやられて扇風機にあたりにいってたわ。そのジェイソンをリュークに見立てて、私たちは演技をしていたのよ。

ウィレムは声だけだったから撮影現場にはいなかったんだけど、リュークにぴったりの演技をしてくれたし、素晴らしい俳優だと思うわ。この作品に出てくるキャラクターは全部好きだけど、リュークはその中でも一番好きかしら。

――気に入っているシーンはありますか?

ライトとお父さんが二人で話す場面かしら。私、すぐに感動しちゃう方だから、ぐっとくるものがあるわ。実は、ナットとは長い付き合いで16歳の時から知ってるの。そんな彼と共演できるなんて信じられなかったし、恵まれてたって感じてるわ。

 

――実際にデスノートを手に入れたらどうしますか?

難しい質問ね。世界中で憎悪やいじめ、偏見や差別など多くの問題が溢れているし、そういうことに不満を持ってる人がいることも理解できるの。でも、だからと言って、誰かの名前をノートに書けるとは思わないわ。名前じゃなくて、"憎悪"とか"邪悪"とか、そういう価値観が書けたらいいのになって感じてる。

――配信を心待ちにしていたファンに一言お願いします。

大好きな映画だから、見てもらえたら本当に嬉しいわ。私が撮影を楽しんだのと同じくらい、楽しんで観てね。

 

 

Netflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』は8月25日(金)より世界同時配信スタート。

Photo:
マーガレット・クアリー
『Death Note/デスノート』
Make up:Mayuko Yajima
Hair:Kazuyuki Fujiwara (Perle management)