『LAW & ORDER ロー&オーダー』『シカゴ・ファイア』などを手掛ける大物プロデューサーのディック・ウルフが放つ医療ドラマ『シカゴ・メッド』。『シカゴ・ファイア』『シカゴ P.D.』に続く『シカゴ』シリーズ第3弾は、医療現場で起きる現代的なテーマに深く切り込みながら、患者を助けるために奮闘する医師や看護師の人間ドラマも見どころの人気シリーズだ。今年5月にシーズン3の製作が決まった同作のシーズン1のDVDが10月11日(水)よりリリースされるのに先駆けて、出演者たちのオフィシャルインタビューをお届けしよう。
今回インタビューに答えてくれたのは、コリン・ドネル(コナー・ローズ役)、トーリー・デヴィート(ナタリー・マニング役)、ブライアン・ティー(イーサン・チョイ役)の3人。それぞれが演じるキャラクターの魅力や本作が国を越えて共感される理由のほか、スタッフが顔に血を浴びせるための技を次々に編み出しているといった舞台裏まで語ってくれた。
――『シカゴ・メッド』をこれから観る人のために、見どころを教えてください。
コリン・ドネル:僕らのドラマは『シカゴ』シリーズの3作目になるんだ。シカゴで最も忙しい病院の中で起きる、生死に関わる様々な出来事を描いている。それから、病院に関わる看護師から管理者、精神科医、外科医、小児科医までいろんな職種や、様々な人が出てくるんだ。病院全職員のアンサンブルのようにね。忙しい病院の絶えることのないめまぐるしい活気とともに、登場人物のプライベートな生活の奥深くまで描いているんだ。
――ご自身が演じるキャラクターを説明してください。
トーリー・デヴィート:私が演じるのは小児科医のナタリー・マニング。救急外来に勤務しているの。だから、あらゆる患者に対応しているわ。ナタリーは妊娠していて、プライベートではいろんなことが起きているの。性格はとてもしっかりしていて、思いやりもあって、共感できるタイプだわ。
ブライアン・ティー:僕が演じているのはイーサン・チョイ医師。シカゴ・メッドの感染症の専門医なんだ。それと、退役軍人だったから、世界中で医療の分野の奉仕活動をしていた。シカゴに戻ってからは市民のために働いているけど、自分が抱えるトラウマの治療もしている。少し不安な状態ではあるけど、自分の患者には真摯に向き合っているよ。
コリン:そして僕が演じるコナー・ローズ医師は外傷外科医で、シカゴの医療チームに新しく入ったメンバーなんだ。初めの頃はどこか謎がある雰囲気を見せるけど、話が進んでいくと、いろいろなことが明らかになっていくよ。
――このドラマには、世界中の視聴者が共感するテーマがありますね。
トーリー:ええ、私たちのドラマはとても共感できるものだと思うの。世界中で起こっていることが扱われているためよ。個人的な生活のことも含めてね。私の演じるキャラクターで気に入っているところは、ナタリーの経験する多くのことが私個人のことのように感じられるところなの。だから、多くの女性が彼女に共感できると思うわ。そんなナタリーの一面が気に入っているの。
ブライアン:そういったところが医療ドラマの人気の理由だと思う。世界中の誰もが病院に行った経験があったり、病院で働いている人を知っていたりするだろう。その本質が世界中に向けて表現されているのは間違いない。僕らはそういうことを肝に銘じていて、世界中の人にこのドラマに共感してもらいたいと思っているんだ。
コリン:まさにみんなの言う通りだね。
――皆さんは医療処置にはもう詳しくなったのでは?
ブライアン:全くダメだね(笑) 覚えようとちゃんと努力はしているんだけど。かなり最初の頃に医療の特訓を受けたんだけど、その時は基本的なことを見ただけなんだ。でもね、撮影現場には最高の医者と看護師が立ち会っているから、助けてもらったり、教えてもらったりしているんだよ。素晴らしい専門家がいて僕らは恵まれているんだ。
――3人の中で、医療行為などのシーンが一番苦手で気分が悪くなるのは?
トーリー:血とか医療行為に対して気分が悪くなることはないわ。嘔吐を除いてね。劇中で患者が吐くと、撮影で「カット!」の声がかかる度に空吐きしてしまうの。とにかく、私が一番多く吐いてしまっているわ。
コリン:どういうわけか、ドラマに出てくる役者の中で僕が一番多くの血を顔に浴びているんだ。スタッフも顔に血を浴びせる新しい方法を模索しているよ(笑) 僕らの特殊効果チームは素晴らしいので、僕らの取り組んだ特殊効果はすごいんだ。僕はいろんな写真を撮っているんだけど、どれもソーシャルメディア上で見せることはできない。だって、かなり気持ち悪い画像だからね。僕が患者の体を切開したり、手術をしたりして、顔を血だらけにする度に、スタッフは新しい方法を思いついてくるんだよ。今では慣れたもので、顔についた血をかなり簡単に拭き取ることができるようになったんだ。
――3人の中で一番いたずら好きなのは?
コリン:僕ら3人の中だと、実はそんなにたくさんいたずらをしていないんだ。今年(シーズン1)はお互いに探り合っているようなものだったね。撮影現場ではお互いに笑わせ合っているよ。
トーリー:現場では、みんないつも笑っているの。でも、まだお互いをからかうようなことはないわ。
ブライアン:僕らの間には絆ができたから、その意味でも僕らは家族だと言えるのは間違いない。僕らの誰かがいたずら好きとは思えないね。でも、現場ではみんな本当にとても楽しんでいるよ。
コリン:シーズン2が始まったら、どうなるかな。
トーリー:この質問は2回目なの。だから今、私の頭の中では「撮影までまだ1ヵ月あるから、何かいたずらを考え始めようかしら」って思いが駆け巡っているわ(笑)
――舞台であるシカゴで実際に撮影することは、ドラマの雰囲気にどの程度影響しましたか?
トーリー:ドラマの雰囲気がかなり深まったわ。おかげで、私たちは関係を速やかに築くことができたと思っているの。というのも、私たちはみんな自宅に戻らなかったから、お互いに頼り合って仲間意識とモラルを迅速に築けたわ。それから、シカゴはまさに私たちのドラマの主役なの。とても重要な役割を果たしているわ。シカゴで撮影したことで、ドラマの雰囲気は本当に高まったと思う。
――ディック・ウルフが次々とドラマをヒットさせることができるのはどうしてだと思われますか?
コリン:彼が数々の成功を収めてきた秘訣の一つは、視聴者の観たいものに対して勘が働くからだ。すごいことだよね。『シカゴ・ファイア』に始まって、『シカゴ P.D.』が加わり、今回は『シカゴ・メッド』が追加され、さらに『Chicago Justice(原題)』がこれから放送される。この手のマーケットには可能性があるってことをディックは本質的に分かっているんだ。彼は数日前、「ショービジネスで不変なことは、次に何が起きるのか決して分からないことだ」と言っていた。でも、ディックには未来を見抜くための何かしらの方法があると僕は思っている。それはすごいことだよ。みんなを代弁して言うけど、彼の世界の一部になれたことはとても光栄なことだね。なぜなら、あのようなビジネスセンスを持っている人はこの世界にほとんどいないんだ。自分のしていることに対するプライドとディテールへのこだわりを持っている人も滅多にいないね。ディックは現場を大切にしてくれるし、驚くほど思いやりのあるプロデューサーなんだ。僕らはみんな、とても気遣われていると感じているし、このドラマが彼の素晴らしい創造力に委ねられていることを実感しているよ。
『シカゴ・メッド』のDVDは10月11日(水)リリース。レンタルも同日スタート。
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Photo:『シカゴ・メッド』
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