異文化の融合を目指すオスカー監督が仕掛ける痛快作!『ローガン・ラッキー』舞台挨拶

11月18日(土)より全国公開となる、スティーヴン・ソダーバーグ監督の新作映画『ローガン・ラッキー』。それに先駆けて10月31日(火)、第30回東京国際映画祭(TIFF)の特別招待作品として都内で同作の先行上映が行われ、同監督の舞台挨拶も行われた。

ソダーバーグ監督の『オーシャンズ』シリーズや『アウト・オブ・サイト』を彷彿とさせる本作は、不運な星のもとに生まれついたローガン兄弟が爆弾魔といったクセモノたちと手を組んで一攫千金を狙う、痛快クライム・エンタテインメント。ローガン兄弟を演じるのは、チャニング・テイタム(『マジック・マイク』)とアダム・ドライヴァー(『GIRLS/ガールズ』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』)。さらに、ダニエル・クレイグ(『007』シリーズ)、ライリー・キーオ(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』)、ヒラリー・スワンク(『ミリオンダラー・ベイビー』)、セバスチャン・スタン(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』)、セス・マクファーレン(『テッド』)と豪華キャストが集結した。

監督が日本を訪れたのは、2011年の『コンテイジョン』以来6年ぶり。1989年の『セックスと嘘とビデオテープ』で26歳にしてカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞し、麻薬戦争を描いた2000年の『トラフィック』でアカデミー賞監督賞を獲得しているソダーバーグだが、ここ数年は映画監督から身を引き、TV映画のメガボンを取ったり映画のプロデュースを行っていた。そんな彼は当初アドバイスをするために読んだ本作の脚本に魅せられ、長編映画の監督に復帰することを決意したという。

舞台挨拶に登壇したソダーバーグ監督は、10代の時に日本映画を通して日本文化に触れたそうで、「西洋の映画は『何が起きるか』『何が見えるか』『責任』といったものを重視するが、日本映画は『流れ』『繋がり』『関係性』を重視する」とそれぞれの違いを説明。「日本映画に大変刺激を受け、西洋の伝統と日本の伝統を融合させようと努力してきた」と、作品作りに対するこだわりを語った。

続けて、「この映画を観て皆さんが笑えば、私の試みは成功したということ。2時間(映画の上映時間)が短く感じられればと思う」と締めくくった。終盤のフォトセッションでは、ハロウィンに合わせて、ダニエル・クレイグ演じる爆弾魔のジョーが収監される刑務所の囚人服に仮装したスタッフが監督と並ぶ一幕も見られた。

ケガによりスター選手としての道を閉ざされた上に仕事まで失い、離婚も経験している炭鉱夫ジミー・ローガンは、戦場で片腕を失いバーテンダーとして働く弟クライドに、ある犯罪計画を打ち明ける。それは、まもなく開催される全米最大のモーターカーイベント、NASCARのレース中に大金を盗み出すという、前代未聞の強奪計画だった。ローガン兄弟のほか、美容師でカーマニアである彼らの妹のメリー、爆破のプロで現在服役中の変人ジョー・バングなども加わった"史上最低のドリームチーム"は、全米犯罪史上最も驚くべき強盗事件を成功させたかに思えたが...。

運もツキもないド素人の強盗団が仕掛ける、一攫千金×一発逆転の『ローガン・ラッキー』は、11月18日(土)よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ローガン・ラッキー』舞台挨拶
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