性的暴行疑惑のブライアン・シンガー、『レギオン』製作総指揮者を降板

X-MENの創始者チャールズ・エグゼビア(=プロフェッサーX)の息子デヴィッドを主人公に据えた、米FXのドラマ『レギオン』。そのシーズン2の制作が進む中、『X-MEN』シリーズを長らく手掛けてきた監督・製作者のブライアン・シンガーが、本作の製作総指揮者のポジションから降りることになった。

米Deadlineが報じたところによると、TV批評家協会のプレスツアーで行われたパネルトークの後、『レギオン』の企画・製作総指揮を担うノア・ホーリーが、「ブライアン(・シンガー)の求めに応じ、番組のクレジットから彼の名前を外した」と同メディアに伝えたとのこと。また同メディアが関係筋から得た情報でも、シンガーの性的暴行疑惑が浮上したことを受けて、シンガー本人がFXに連絡を取り、自分の名前を外すよう求めたということだ。

シンガーの本作への関与の度合いについて、ホーリーは「構想を練っているごく初期の段階で、ブライアンとは何度か会いました。彼はパイロットの監督を担当することに関心を持っていましたが、私がやることになってからは彼と話していません。実のところ、ブライアンはクレジットに名前が出ていたに過ぎません」と、制作にシンガーはほとんどタッチしていないと話している。

なお、先日シーズン2への更新が発表された米FOXの新作ドラマ『The Gifted ザ・ギフテッド』でも、シンガーの製作総指揮としてのポジションは危うくなっている。FOXエンターテインメントのマイケル・ソーン社長によれば、同局の重役はシンガーの性的暴行疑惑を大変深刻にとらえており、彼を同ポジションから降ろすべきかどうか検討しているところだという。ただし、シンガーは同作品のパイロットで監督を務め、契約上、製作総指揮のクレジットは保証されているために状況が複雑になっているとのこと。

シンガーは昨年12月、2003年当時に17歳だった少年に性的暴行を加えたとして、訴訟を起こされた。また、イギリスの伝説的なロックバンド、クイーンを題材にした伝記映画『Bohemian Rhapsody(原題)』の監督を務めていたが、撮影現場に姿を現さなかったことから20世紀フォックスに解雇される(後任は『イーグル・ジャンプ』のデクスター・フレッチャー)など、トラブルの渦中にある。(海外ドラマNAVI)

Photo:ブライアン・シンガー
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