ハリウッドきってのトップスター、ジェニファー・ロペスのTVシリーズ初主演となるサスペンス・アクションドラマ『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』。凶悪犯罪がはびこるブルックリンを舞台に、FBIへの情報提供者として、自身が所属するブルックリン警察の汚職を捜査する女刑事の苦悩と駆け引きを描いたスリリングなドラマだ。
次々に起こる事件を捜査するだけでなく、警察の仲間を裏切りつつも、表面上は今までどおり家族のように接することを強いられた主人公。スパイであることを仲間に見破られたら一巻の終わり! 映画並みのアクションシーンはもとより、未だかつてない危うい立場の主人公と、仲間である周囲との攻防に1秒たりとも目が離せない!
そんな同作は、既にアメリカではシーズン3まで製作が決定している大ヒットドラマだ。それでは、今回リリースされるシーズン1について、改めてその魅力を探ってみよう。
目次
主人公は汚職にまみれたタフな刑事、その彼女の行く末は? 息もつかせぬ衝撃の展開の連続!
NY市警64分署、ブルックリン警察の刑事でシングルマザーのハーリー・グレース・サントス(ジェニファー)は、固い絆で結ばれている仲間の刑事たちと汚職に手を染め、犯罪組織から賄賂を受けていた。その汚れた金は、才能に満ちた愛娘により良い人生を歩ませるため学費や生活費に充てている。
だがある日、FBIのワナにはまり、家族同様に接してきた仲間たちの情報提供者になるよう強いられる。敏腕刑事のハーリーといえども、仲間も同じ優秀な刑事。ちょっとした言動の食い違い、表情が、そしてためらいがハーリーの命とりになってしまう。娘への愛情と仲間への忠誠心に苛まれたハーリーは、果たしてどう生きることを決意するのか。そしてその決断の先にあるのは!? 第1話から驚きの連続で、見ている私たちもハーリーを取り巻く苦境から抜け出すことはもはや不可能になってしまう。
それではまず、ジェニファー演じる主人公の女刑事と、脇を固める個性的なキャラクターを見てみよう。
・ハーリー・グレース・サントス(ジェニファー・ロペス)
NY市警64分署の刑事。一人娘クリスティーナを愛するシングルマザー。同署の仲間たちとは、家族のような付き合い。特に、警部補マット・ウォズニアックとは、娘も含めとてもよく面倒を見てもらっている関係だが、そうなったのは過去のある出来事がきっかけだった。仲間を裏切って、内部汚職を捜査するようFBIから脅されるのだが...。
・マット・ウォズニアック(レイ・リオッタ)
ハーリーの上司。表向きは警部補だが、署内での汚職を取りまとめているボス。元海兵隊員でもある。優秀なハーリーを娘のように思い信頼しており、時には命をかけるほど何かと手助けをする。妻のリンダと暮らしている。
・テス・ナザリオ(ドレア・ド・マッテオ)
ハーリーたちの仲間の刑事でウォズニアックと15年共に働いている。子供たちのため、浮気症の夫ジョーとの結婚生活を上手くやっていこうと努力しているが気性が荒い一面も。
・ロバート・スタール(ウォーレン・コール)
FBI汚職防止捜査班の捜査員。ハーリーを罠にはめ、ウォズニアックをはじめ64分署の汚職を暴こうと任務遂行に燃えるが、そのうち新たな一面を見せることに...。
・マイケル・ローマン(ダイオ・オケニイ)
64分署に配属された新人刑事。捜査中にあることをやってしまい、苦悩する。
・カルロス・エスパーダ(ヴィンセント・ラレスカ)
ハーリーの仲間の刑事。テスと行動を共にすることが多い。プライベートでもテスの良き相談相手。
・クリスティーナ・サントス(サラ・ジェフリー)
ハーリーの一人娘で私立高校に通う16歳。音楽の才能がある。父親のことは知らない。
・マーカス・トゥフォ(ハンプトン・フルカー)
ハーリーたちと同じ64分署の刑事。仲間への忠誠心にあつい。
・ドニー・ポンプ(マイケル・エスパー)
ウォズニアックの汚職に協力しているNY市警内部監査部の監査官。
・デヴィッド・サパーステイン(サンティノ・フォンタナ)
64分署の刑事。刑事以外のある活動をしている。
次に、本作の見どころを紹介しよう。
1.もはや歌手より女優! ジェニファー・ロペスの名演技に大注目!
ジェニファーといえば世界中で知られている歌姫であり俳優でもある超A級セレブ。そんな彼女が銃を片手に派手なアクションに挑む姿には、"かっこよすぎる!"という言葉しか出てこない。ボクシングジムで男性相手にスパークリングに励む姿も、セクシーなのにタフで見ているこちらがノックアウトされる。
だが、今作でのジェニファーの最大の魅力は、その圧倒的な演技力だ。厳しい評価を下すアメリカのメディアも、本作でのジェニファーの演技をこぞって称賛している。歌手活動を抑え、職業を俳優一本にしたほうがいいのではと思うほどの名演技を披露しているジェニファーの姿は必見だ。警察署の仲間こそが自分と娘を守ってくれる家族だったのに、その家族への裏切り行為を強いられ苦悩する姿。 一人娘の明るい未来のため惜しみない愛情をひたすら注ぐ一人の母親の姿。そして一人の人間、女性としての人生を見つめる姿。強いようで弱い、様々な側面を持つ主人公ハーリーというキャラクターも非常に魅力的だ。
ちなみにタイトルの『シェイズ・オブ・ブルー』だが、"シェイズ"は、色合い、影、思い出されるもの、などという意味がある。"ブルー"は、隠語で警察のユニフォームである濃い青色のこと、警察自体を指すこともある。つまりは、警察としての様々な側面、また警察であることを思い出す、という意味合いがあり、このタイトルこそが、"善"と"悪"の境界線で身を焦がすハーリーの、そして他の刑事たちの人生をも物語っている。
2.極上のキャスティング!大ボス、レイ・リオッタから目が離せない!
1話目からその圧倒的な存在感を見せつけるのは、刑事なのに悪者のウォズニアックこと名優レイ・リオッタだ。『フィールド・オブ・ドリームス』『グッドフェローズ』『ハンニバル』など数多くの映画出演で知られるレイだが、本作ではもはやNYマフィアのドン以上とも思える悪人ぶりを発揮している。
裏切り者がいると思い、血眼になって見つけ出そうとするウォズニアックの姿は、可愛さあまって憎さ100倍という言葉がぴったりなほど狂気に満ちている。部下を信じたいウォズニアックと、見破られてはならないハーリーとの心理戦が1話目から繰り広げられ、一瞬たりとも見逃せないシーンの連続だ。そんな二人を演じるジェニファーとレイの抜群のケミストリーなしでは、ここまで緊迫した関係を表現できなかったのではと思うほど。
さらに驚くべき点は、ストーリーを追うごとに、その他のキャラクターたちの秘密や本性が徐々に明るみに出てくることだ。「え!こんな人とは!」「そういう展開あり!?」と思わず声が出る一人一人の"裏の顔"の暴露に、毎回度肝を抜かされるだろう。
3.プリンスファン絶対注目!「パープルレイン」のあの二人が楽曲担当、哀愁ある映像美を盛り上げる
ミュージシャンのプリンスと何の関係が?と思われるかもしれないが、ファンならよくご存知の「パープルレイン」で有名なプリンス・アンド・ザ・レボリューションのメンバー、リサ&ウェンディが本作の楽曲担当をしている。プリンスとの大成功で有名になった二人だが、実はTVドラマの劇伴作曲家ペアとしても知られており、『ナース・ジャッキー』ではエミー賞オリジナルテーマ音楽賞も受賞している。
本作では、ハーリーやその他のキャラクターたちそれぞれがどこかに "闇"や"孤独"、そして"秘密"を抱えている。 リサ&ウェンディが奏でる哀愁漂う音楽は、まさに登場人物の切なさ、心の叫びそのもの。マンハッタンの高層ビルやブルックリンの街並みを背景にした大人な雰囲気の音楽も、DVDをじっくり鑑賞して堪能してもらいたい。
スピーディーで意表をつくストーリーとキャラクターにどんどん飲み込まれていくサスペンスドラマ『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』シーズン1のDVDは、4月3日(水)にリリース。
■『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』商品情報
4月3日(水)DVDリリース
【セル】DVD-BOX(3枚組)...6,800円+税
【レンタル】DVD Vol.1~7
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
(文・Erina Austen)
Photo:『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』© 2016 Universal Television LLC. ALL RIGHTS RESERVED.