『The Wire』クリエイター、『ピウス13世』の製作会社とともにスペインの内戦をドラマ化

元事件記者と元刑事が製作した米HBOのリアルな犯罪ドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』のクリエイターとして知られるデヴィッド・サイモンが、『ピウス13世 美しき異端児』(『ヤング・ポープ 美しき異端児』)を手掛けたスペインの製作会社Mediaproとタッグを組んでスペイン内戦をテーマにしたドラマを制作することが分かった。米Varietyが報じている。

この新作『A Dry Run(原題)』は、1930年代に起きたスペイン内戦が舞台。ファシズムに対抗するため、1937年にアメリカからスペインへ送り込まれた外国人義勇兵による部隊、エイブラハム・リンカーン大隊とジョージ・ワシントン大隊がハラマ川の戦いを経て、帰国するまでの姿が描かれる。

サイモンは、「スペインの共和制が脅かされ、圧政が行われていることを受けて、それを許さない高潔な男たちが同国に渡ることを決断したんだ。今の我々が直面しているのと同じ問題だよ」と、現代のアメリカにもつながるテーマだと述べている。

『The Wire』でもサイモンと組んでいたジョージ・ペレカノスとデニス・ルヘインが脚本を担当する。Mediaproの創設者ジャウメ・ロウレスによれば、現時点では全6話のミニシリーズとなる予定だが、脚本次第で変わる可能性があるとのこと。ロウレスは「『A Dry Run』はこれからの数ヵ月間に控える企画の中でも本当に素晴らしいものの一つです。それは、ストーリーだけでなく、近年において最高の脚本家の一人であるデヴィッド・サイモンと一緒に働くことの意味も含まれています」とコメント。

サイモンはエイブラハム・リンカーン大隊が実際に戦った場所をすでに訪れており、メインキャラクターたちの言語には英語が使用されるとのことだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:『THE WIRE/ザ・ワイヤー』
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