これぞ役者冥利!『君の名前で僕を呼んで』でアーミー・ハマーが最も感激したこと

3月に発表された第90回アカデミー賞で4部門(作品賞、主演男優賞、脚色賞、歌曲賞)にノミネートされ、脚色賞を受賞した『君の名前で僕を呼んで』。同作で主人公の相手役を演じたアーミー・ハマー(『ソーシャル・ネットワーク』『J・エドガー』)が、この出演で最も感動したエピソードを明かしている。

本作では、17歳の少年と24歳の青年の、初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びが描かれているが、アーミーは観客の一人が両親に勇気を出してカムアウトをした、というTwitterを見つけたという。

「世の中は簡単に変わらないし、映画の力で変えることもできない。だが確実に一人の人生を変えたんだ」と感慨深げに語っている。「芸術作品が、人の人生に大きく影響したんだ。そういった作品に関われたことを嬉しく思う」と喜びを示した。かつて演技を学んでいた際に教師から言われた、「映画は人の観点を変えることができる」という教えを、今回の件で初めて身をもって体感できたとのこと。それは本当に感動的なことであり、作品から得た経験が役者冥利に尽きると口にしている。

主演は、「レオナルド・ディカプリオの再来」とも言われる新星ティモシー・シャラメ。刊行時から話題を集めた原作を脚色したのは、『眺めのいい部屋』『モーリス』『日の名残り』といった英国が舞台の名作を生み出してきた監督として知られる御年89歳のジェームズ・アイヴォリー。そしてイタリアでストーリーが展開する本作のメガホンを取ったのは、『ミラノ、愛に生きる』のイタリア出身のルカ・グァダニーノ。

1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と夏を過ごす17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に自転車で街を散策したり、泳いだり、本を読んだり音楽を聴いたりしながら午後を過ごすうちに、エリオのオリヴァーへの気持ちは、やがて初めて知る恋へと変わっていく。

『君の名前で僕を呼んで』は4月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)