ノンストップ・スリラー『ZOO-暴走地区-』シーズン3、動物たちの暴走から10年後の世界

何かの脅威によって滅びゆく危機に瀕している世界が舞台のポストアポカリプス作品は、映画や海外ドラマだけにとどまらず、ありとあらゆる分野において絶大なる支持を集めてきた。ゾンビ、エイリアン、モンスター、人間たちの愚行...。これまで様々な脅威が人類を絶滅に追い込もうとしてきたが、2015年、それまでのポストアポカリプス作品とは一線を画す作品が誕生した。

『ZOO-暴走地区-』とは?

『ZOO-暴走地区-』の物語は、我々が暮らしているごくごく平和な世界を舞台に幕を開ける。アフリカの地で動物の安全を確保しながらサファリガイドを務めるジャクソン・オズ(ジェームズ・ウォーク)とエイブラハム・ケニアッタ(ノンソー・アノジー)、世界的バイオ企業レイデン・グローバル社の悪事を暴こうとするジャーナリストのジェイミー・キャンベル(クリステン・コノリー)、獣医病理学者のミッチ・モーガン(ビリー・バーク)、そしてフランス対外治安局の分析官クロエ・トゥシニョン(ノラ・アルネゼデール)の5人の数奇な運命が交錯するまでは、何の変哲もない平和な時が流れる。

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しかし、ある時を境に、地上で生息する動物たちに異変が起こり始める。世界各地で次々と人を襲い、種を超えて、連携できるように進化を遂げたのだ。これにレイデン・グローバル社が関与していることを突き止めた5人は、人類を暴走した動物たちから救うため、事態の収拾に取り掛かる。動物の""反逆の瞳""を覚醒させるマザーセルの奪取、地球上のすべての動物を絶滅させ、新たに動物を生み出そうとするノア計画の打破...あらゆる障害を乗り越え、ついに動物たちの危機から脱した人類であったが、新たな脅威が立ちはだかり、再び、人類絶滅の危機に瀕することになってしまう。

『ZOO』の面白さ

前述のようにこの世の中には本作のようなポストアポカリプス作品がいくつも存在しているが、"動物"が人類に牙をむき、反乱を起こすという斬新な設定でとりわけ異彩を放っているのが、『ZOO』だ。

人類は太古の昔から動物を家畜化し、娯楽のために狩り、檻に閉じ込めてきた。人間にとって常に身近な存在である動物たちが、ある日、反乱を起こし暴走してしまったら、一体どうなってしまうのかという、まさに現実に起こりうるテーマを中心としている。

これまでのポストアポカリプス作品は、死者が生き返る世界、核戦争後の地球、地球が謎の生命体により支配された世界など、いわばファンタジーといっても良いような題材のものが多かったのだが、本作にはとても絵空事とは思えない脅威がもたらす説得力のあるストーリーが核として存在しているのだ。

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またそういった斬新かつ革新的なテーマ設定のもと、毎回、息をもつかせぬ衝撃展開の数々で魅せるのも本作の魅力の一つ。海外ドラマの楽しさといえば、エピソードごとに気になるラストに持ち込み、次から次へと観てしまうところにあると思うが、本作はそれが顕著に現れた作品でもある。

ノンストップ・スリラーの名にふさわしい、常にクリフハンガーと呼ばれる連鎖的な出来事が巻き起こり、大どんでん返しの連続。

近年、多くの海外ドラマが上陸するようになった日本だが、この『ZOO』は、その中でも稀にみる中毒性を兼ね備えており、目を離さずにはいられない面白さがあるのだ。

動物たちの暴走から10年後の世界を舞台としたシーズン3の見どころ

シーズン3の物語は、時は流れて、動物たちの暴走から10年後の世界を舞台としている。

動物の暴走を阻止し、世界に平和がもたらされたかと思ったが、動物たちを再び頂点に君臨させようとした科学者集団"シェパーズ"が人類を不妊化させるガスの散布を成功させ、エイブラハムとダリエラの息子が最後の世代となってしまう。また新たな脅威"人造種"がアメリカ西海岸を席巻。境界線上に壁を設置するにまで至り、事態は予断を許せない展開にまで発展していた。

今シーズンのテーマとして描かれるのは、主に人類が再び生殖能力を取り戻すための戦いである。そのために、避難民たちを救うため活動するジャクソン、妻や息子と共に幸せな生活を送り、不妊治療の研究を続けるエイブ、自身の体験をもとに本を出版しベストセラー作家となったジェイミーなど、散り散りになっていたかつてのメンバーたちが再結集するのだが、ここで大きな役割を果たすのが、ミッチの娘クレメンタイン・ルイス(グレイシー・ドジーニー)だ。

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シーズン2のラストでエイブの前に姿を現したクレメンタインは、たくましく成長していた。彼女が人類存続への大きなカギとなり、獣医病理学者でチームの頭脳だったミッチ・モーガンの生存に関する重要要素も占める。

ビリー・バークが演じるミッチは、シーズン2でシェパーズの研究所から仲間を無事に逃がすために人造種の犠牲となってこの世を去ったはずだった。

だが10年後にエイブの前に現れたクレメンタインの口からとんでもない事実が明かされる。

「パパは生きている」

自身も何やら大きな秘密を抱えているクレメンタインの口から発せられたこの言葉の意味とは? パンゲア島での惨事から10年の間に何が起こったのかというのを中心に、ミッチだけでなく、ジャクソンやジェイミーが抱える多くの謎や秘密、策略を交錯させながら、物語は衝撃のラストを迎えることになる。

人類不妊化により子孫を残せなくなった人類に希望の光はあるのか?

牙をむき出しにした狼もどき、空を飛び交う大怪鳥、消える大蛇など、もはや人類には太刀打ちできない人造種たちに立ち向かう、人類存続をかけた戦いの火ぶたが、今、切って落とされる!

『ZOO-暴走地区-』シーズン3は6月6日(水)リリース&レンタル開始。

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発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
公式サイト

 

Photo:『ZOO-暴走地区-』シーズン3 TM &( c )2018 CBS Studios Inc. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.