2003年から2007年まで放送された『The O.C.』はカリフォルニア州オレンジ・カウンティを舞台に、富裕層エリアに住むリッチな高校生たちのおしゃれな学生生活や、治安の悪い地区で生まれた青年との格差、許されざる恋愛模様などが描かれ、同世代の若者を中心に爆発的にヒットした。8月5日で放送15周年を迎えた本作の撮影秘話をクリエイターのジョシュ・シュワルツが明かしている。
15年たった今振り返ってみると、現在主役級の役者が数多く出演する豪華なキャスティングだった『The O.C.』。そんな出演者の微笑ましい当時の裏話が明らかになった。
大人気キャラだったサマーの恋人、セス・コーエンを演じたアダム・ブロディ。実はクリエイターのシュワルツは彼の採用に異議を唱えていたという。「当時、アダムはいろんな番組のオーディションに参加していたから、全然台詞も覚えてこなかった。だから別の俳優を探そうと思ったんだよ。だけどキャスティング・ディレクターが"絶対あのアダムを使うべきだ。彼は特別だよ!"と押したから彼に決めたんだ。役を得てからの彼はセリフもばっちり覚えてきたし、とても良かったね」という意外なエピソードを語った。
また、アダムは大の船嫌いだったため、船に乗るシーンの撮影には45歳のスタントにかつらを被らせて撮影したという今からでも見返してみたいような面白い話もあったようだ。セスの住む豪邸のプールに誰も飛び込むシーンがなかったのは、深さがたった1.5メートルだったことが理由だったなどの裏話も。
そして主演のマリッサを演じたミーシャ・バートンだが、最後までその役を『Dr.HOUSE ―ドクター・ハウス―』のサーティーンで知られるオリヴィア・ワイルドと争っていたという。しかしオリヴィアは、しっかりして芯が強そうなイメージだったので、ミーシャをキャスティングしたとシュワルツは打ち明けた。しかしオリヴィアもシーズン2でアレックス・ケリーとして出演を果たしている。
現在『GOTHAM/ゴッサム』で活躍するマリッサの恋の相手ライアン役のベン・マッケンジーは、喧嘩のシーンで本当にガラスの窓に突っ込んでしまったという。革のジャケットを着ていたため幸いケガはなかったが、撮影が中断したそうだ。
最後に、「同作がもう1シーズン続いていたとしたら?」という質問に対してシュワルツは、「ライアンとテイラーは付き合っておらず、ライアンはオリヴィアの演じたアレックスと再会して交際するという案を持っていたよ。それからサマーとセスにはまだ子どもはいないんだ。だってサマーは、世界情勢を気にかけていて、安全で二酸化炭素の排出量が減った住みやすい世界になるまで、子どもは持たないって考えているんだからね」と答えた。
リブートの噂も絶えない『The O.C.』。今後の動向にも注目だ。(海外ドラマNAVI)
Photo:『The O.C.』(C) Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.