【ネタばれ】メディア絶賛のAmazon『フォーエバー ~人生の意味~』予測不能の展開、夫婦ドラマに新機軸

Amazonプライム・ビデオのオリジナルシリーズ『フォーエバー ~人生の意味~』は、倦怠期の夫婦に訪れる衝撃の「変化」で始まる独創的なドラマ。夫婦の物語を通して、人生の転機というテーマを効果的に伝える秀作の誕生に、多くのメディアが称賛の声を寄せている。

(本記事は『フォーエバー ~人生の意味~』の重要なネタばれを含みますでご注意ください)

■誰も予想できない劇的な変化を遂げる結婚生活
ジューン(マーヤ・ルドルフ)とオスカー(フレッド・アーミセン)は、結婚12年目の中年夫婦。毎年同じ別荘で休暇を取り、変化には乏しいが快適な日常を過ごしている。そんな日々にマンネリを感じたジューンが、スキー旅行を提案したことで生活が一変する。スキーをなかなか楽しめない二人は口論になり、一人でゲレンデに戻ったオスカーが滑落して死んでしまうのだ。

1年後、失意のジューンは荒れた生活を終わらせるべく、前に進もうと奮起していた。すると折よく憧れのハワイへの転勤が決まり、新鮮な気持ちで飛行機に乗り込む。ところが、着席してすぐ、ナッツをのどにつまらせ、視界から世界が消える――。ジューンが意識を取り戻すと、オスカーが見守っていた。彼女が目覚めたのは、奇妙に整った住宅街。ジューンは自分が死んで、再びオスカーと一緒になったことを知る。

■メディアやレビュアーが絶賛した第6話に注目を
生前と同じ日常が再開したことにジューンは疑問を抱き、やがて不満や葛藤に揺れるようになる。一方、オスカーは習慣の継続を有難がっているようだ。二人の人生観の違いが明らかになる中、さらに予想外の展開があり、現状打破を心の奥底で願う全ての大人が引き込まれる物語となっていく。

米Hollywood Reporterは、話の紆余曲折や啓示的な設定が視聴体験を一段上げてくれると評価。結婚や幸せについてじっくり考えるための貴重な時間をくれる作品だと述べた。1話30分と短く、各話に独立性があって飽きさせない工夫も凝らされている。なかでも、第6話のある逸話は、本作の魅力である味わい深い会話劇、忘れがたい人間ドラマ、最新の価値観も盛り込まれた傑作だとメディアでも注目のエピソードだ。

■ささやかな刺激が随所に盛りこまれたドラマ
人間関係の停滞を深いドラマに仕立てる場合、本作のような設定はまず思いつかないだろう。そのため、本国アメリカではAmazonから批評家たちにネタばれ禁止令が出されたという。各メディアがレビュー冒頭で「きわめて書きにくい」「最大の面白さはネタばれ禁止なこと」と口をそろえるのはそのためだ。

ある種の驚きは、人に新鮮な喜びをもたらす。米Boston Globeは、驚きこそが本作の重要なポイントだと指摘。視聴者はメインキャスト二人が死んでまず驚き、やがてドラマの意図するところに気づく。その間にも小さな驚きや発見が散りばめられている。

配信中のシーズン1でその驚きを体現するのが、新たな船出を経験するジューンだ。ジューンの微妙な変化に着目した米Atlanticは、仕事も家事もする必要のない彼女が感じる退屈さは"特権"であり、安全圏のルーティンに魅力はあるのか? と問いかける。

2016年に『マスター・オブ・ゼロ』でエミー賞コメディ・シリーズの脚本賞を受賞したアラン・ヤンと、2009年に『30 ROCK/サーティー・ロック』でやはりエミー賞コメディ・シリーズ脚本賞を受賞したマット・ハバードがタッグを組み、主演二人も製作に携わる話題作『フォーエバー ~人生の意味~』は、Amazonプライム・ビデオにてシーズン1、全8話を配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『フォーエバー ~人生の意味~』は、Amazon Prime Videoにて独占配信中。