ベン・スティラー製作!盲導犬と共に殺人の真相を追う『イン・ザ・ダーク』

マーフィー(ペリー・マットフェルド『シェイムレス 俺たちに恥はない』)は幼い時に視力を失って以来、闇の中で生活をしている。潜在意識の中で彼女は、「養子としてもらわれてきたのに盲目になって家族の重荷になった」という自己憐憫に苛まれ、大人になった現在でも暴飲乱行と自暴自棄な生活を送っている。

育ての親は、少しでも愛する娘のためになればと幼いマーフィーが視力を失ったのをきっかけに盲導犬の育成センターを営んでいた。だが彼女にとっては、そんな両親の暖かさも「ウザい」だけ。せっかくもらった盲導犬に名前もつけずに「イヌ」と呼ぶ始末だ。

View this post on Instagram

 

Day 1 of playing blind. #IntheDark

Perryさん(@perrymattfeld)がシェアした投稿 -

だが、そんなマーフィーにも唯一心を打ち明けられる友人がいた。ホームレス同然で、怪しい連中たちと裏道にたむろっている若者タイソンだ。強盗に襲われた彼女を勇敢に助けてくれた、命の恩人であるタイソンのピュアで温かい性格は、彼の地元である荒れたストリート生活には適さないことがマーフィーを心配させていた。

ある日、マーフィーの心配が最悪の現実となる。タイソンに会いに裏路地に行くと、「イヌ」が鼻を鳴らして怖じけたような態度を取る。ただごとではないという気配を察したマーフィーが膝をつき手探りで辺りを触ってみると、その手が倒れている人に当たった。

タイソンだ。前回会った時に彼の顔を触ってどんな顔かを教えてもらっていたので、マーフィーには目が見えなくても彼だとわかった。

しかし、倒れている彼の名前を呼んでも体を揺すっても反応がない。死んでいる。

慌てて警察に通報するが、警官が駆けつけた時には忽然とタイソンの遺体は消えていた。マーフィーの"素性"を知っている警察は、彼女が酔っぱらってご乱心なのだろうと相手にしてくれない。しかしタイソンが電話にも出ないことから、大切な友人にとてつもなく悪いことが起きたと確信するマーフィー。手段は選べず、タイソンのいとこだが麻薬ディーラーのドーネルに連絡をとる。だがドーネルは、マーフィーが事件を通報した翌日にタイソンから留守電が入っていたから心配はないと語る。おまけに警察を毛嫌いして信用していない彼はマーフィーのパニックぶりを嘲笑する。

タイソンの身に何かがあったことを示す証拠を見つけなければと、いつになく奮い立つマーフィーは、彼の持っているはずの携帯電話をゴミ捨て場で発見する。盲目で役立たずの自分だが、大切な友だちのためにいよいよ"開眼"する時が来たことを悟る。

製作総指揮を務めるのは、コメディ俳優として知られる一方で、青春ドラマの『リアリティ・バイツ』やファンタジーアドベンチャーの『LIFE!/ライフ』で監督を務めたこともあるベン・スティラー。当然、『Marvel デアデビル』のようなアクションはないものの、盲目の主人公が活躍するドラマで、それも非常にクセの強い女性が主人公ということで興味をそそる。自己憐憫のどうしようもない女性が友人の悲劇をきっかけに正義感のある女性へと成長する過程が興味深い。

製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:The CW 2018年予定
製作総指揮:ベン・スティラー(『ミート・ザ・ペアレンツ』)など
出演者:ペリー・マットフェルト(『シェイムレス 俺たちに恥はない』)、ケストン・ジョン(『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』)、キャスリーン・ヨーク(『クライアント・リスト』)、ブルック・マーカム(『デッド・フレンド・リクエスト』)、モーガン・クランツ(『スイッチ ~運命のいたずら~』)ほか

『イン・ザ・ダーク』はU-NEXTで独占配信中!

(取材・文:明美・トスト / Akemi Tosto)