(本記事は、『デスパレートな妻たち』シーズン5までのネタばれを含みますのでご注意ください)
『デスパレートな妻たち』は、ウィステリア通りに暮らす「妻たち」の日常をコメディタッチで描いた、アメリカ発の大人気ドラマである。今回は、本ドラマで紹介されたショッキングな家庭内事情を4つ紹介しよう。
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■ザックはヤング家の実子ではない
ドラマの冒頭で、良妻賢母と思われていたメアリーが拳銃で自殺。生前のメアリーは、隣家の住人マーサから過去の秘密を握っていると脅迫されており、さらにメアリー・アリス・ヤングは偽名で、本名はアンジェラ・フォレストだと判明。メアリーの息子ザックは、看護師だった彼女が患者から預かった子どもで、名前を変えて現在の家で生活していたのだ。そしてメアリーは、子どもを取り返しにきた実母を殺害していたことも明らかになったのである。メアリーの過去を知るマーサが隣人になったこと、他人の子ザックを手放せないほど愛したことが彼女の誤算だったと言えるのではないだろうか。
■ベティは地下で息子を監禁していた
知的障害のある兄ケイレブに自身の恋人殺害の罪をかぶせた弟マシュー。彼の嘘を鵜呑みにした母ベティは、被害者遺族が雇った探偵から逃れるため、彼らを連れてウィステリア通りに引っ越してくる。ケイレブの存在を隠すため地下室に彼を監禁するも失敗。警察にケイレブが逮捕され、尋問を受けたベティは真犯人がマシューだと気付く。マシューは知的障害を持つケイレブにばかり母の愛が注がれていたことを妬んでおり、これが兄に自身の罪をなすりつけるきっかけとなったのだ。その後、新恋人ダニエルとの交際を反対する彼女の母親ブリーを殺そうとしたマシューは、息子にこれ以上罪を犯させたくないベティが呼んだ警官に射殺される。今度こそケイレブを守ろうと決意したベティは、彼とともにウィステリア通りを離れ、新天地に向かった。
■婚約者が元妻を殺しているかもしれない
恋人オーソンからのプロポーズを受け入れたブリーは、婚約披露パーティーの席で、彼が前妻アルマの殺害容疑をかけられていると耳にする。しかし、オーソンと仲の悪い実母グロリアはアルマが生存していると知っており、お気に入りの彼女と息子の復縁を熱望していた。新妻ブリーが邪魔になったグロリアは彼女を殺害しようと企て、それを察知したオーソンがブリーを助けに駆け付ける。オーソンのアルマ殺害が誤解だとわかったブリーは、彼との夫婦の絆を一層深めるのだった。ゲイの息子や未婚で妊娠した娘とのもめ事が絶えないブリーを必死に支えるオーソン。娘の子どもを自分の子として育てる決心を固めたブリーを受け入れるオーソンの愛情の深さには、心打たれるものがある。
■夫の隠し子に虐待で通報される
夫トムの隠し子ケイラを引き取った妻リネットだが、反抗する彼女と折り合いがつけられない。買い物へ行き仲良くなろうとする継母の気持ちにつけ込んでわがままを言うケイラを、リネットが思わず叩いてしまったことで溝はさらに深まる。ある日、火傷を偽装したケイラは、虐待されていると警察に通報。彼女を叩いた瞬間が店の防犯カメラに映っていたため、リネットは逮捕されてしまう。リネットから、自分かケイラかを選ぶように迫られたトムは、ケイラを施設に預ける選択をする。ケイラを乗せた車が発進する瞬間、窓から顔を出した彼女は「許して」と叫び、リネットは自分を責めて泣き崩れるのだった。リネットの愛が本物か確かめる行動にでたケイラだったが、切ない結果を生むこととなった。
外から見ただけでは窺えない、ウィステリア通りに暮らす「妻たち」の家庭内事情はさまざまだ。一見すると悪人のように見える人物も、家族の愛を求め続けているように思え、共感できる部分も多々ある。だからこそヒット作となったのだろう。(海外ドラマNAVI)
Photo:『デスパレートな妻たち』
(c)ABC Studios