『GOT』ジョージ・R・R・マーティン著の「Wild Cards」を米Huluがドラマ化へ

2019年4月にシリーズファイナルとなる第八章の放送を控える大ヒットファンタジー大河『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)。本作の原作者であり、SFやファンタジーの分野で権威のあるヒューゴー賞や、文学賞ネビュラ賞を何度も受賞している作家ジョージ・R・R・マーティンによる「ワイルドカード(原題:Wild Cards)」がドラマ化されることが明らかになった。米Varietyが報じている。

 

この新作は、ユニバーサル・ケーブル・プロダクションズと米Huluがタッグを組み製作される。関係者によると、Huluはこの原作を元にドラマ2作品を手掛ける計画で、どちらの作品もアンドリュー・ミラー(『シークレット・サークル』)が製作総指揮と脚本を担う。ミラーは現在、『ザ・フォロイング』『アイ・ラブ・ディック』などで知られるケヴィン・ベーコンが1989年に主演したモンスター映画『トレマーズ』のTVシリーズ版に、製作総指揮として携わっている。

マーティン著の同小説は、1946年異星人がもたらしたウイルス爆弾がマンハッタン上空で炸裂するところから始まる。これに感染した人類の90パーセントが絶命し、生き延びた者たちは突然変異を遂げる。

ワイルドカードウイルスと呼ばるこのウイルスは、世代を経て受け継がれていく。そのウイルスを持つ人間は、ある出来事がなければ覚醒しない。だがもし覚醒してしまった時には、殺されるか、突然変異を遂げるか、または神のような力を得るのか―。そして、それぞれがその出来事が起こった時の感情の起伏によって、素晴らしいと崇められる姿形になるか、または嘲笑の対象になる容姿になるのかが異なる。そして、数十年もの間における社会学的混乱の後、崇拝され、抑圧され、悪用され、無視された続けたウイルスの犠牲者である彼らは、自分たちの未来の意味を見出そうとする...。

ミラーとともに、原作者のマーティンも、共同編集者であるメリンダ・M・スノッドグラス(『スター・コマンド』)と共に製作総指揮に名を連ねる。

「ワイルドカード」シリーズは、シェアード・ワールド(ユニバース)という複数の著者が同一世界設定で描いており、1984年から40人もの著者が作品に携わっている。今年も2冊が出版され「Wild Cards XXV:Low Chicago」と「Wild Cards XXVI:Texas Hold "em」、2019年にも「Wild Cards XXVII:Knaves Over Queens」という最新作が出版される予定。

マーティンは、1980年に執筆した同名SF小説を原作とする2019年Netflixより配信予定の『NIGHTFLIYERS/ナイトフライヤー』でもプロデューサーを務めている。『GOT』の大ヒットから、今後もますますマーティン原作の作品が映像化されるかもしれない。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジョージ・R・R・マーティン ©2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.