1990年代から2000年代初めに社会現象を巻き起こした米NBCの大人気シットコム『フレンズ』。現在Netflixの配信によって視聴が可能だが、その配信契約期間が2019年1月1日をもって切れてしまうため、ファンからはもう見られなくなってしまうという話題で持ちきりだった。ところが12月3日(月)、Netflixはこのまま引き続き『フレンズ』の配信を2019年内は継続するという発表を行ったが、なんとその契約金が1億ドル(約112億円)かかると伝えられた。米Peopleなど複数のメディアが報じている。
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情報筋によると、Netflixは『フレンズ』のライセンスオーナーであるワーナーメディア(元タイム・ワーナー)に2015年1月1日、毎年約30億円支払う契約を結び、全236話の配信権を所有していた。予定では2018年内で契約が終了し、『フレンズ』の配信は終わってしまうはずだったが、この数カ月間にわたり、その契約延長交渉を行ってきたようだ。
『フレンズ』のライセンス権を所有している米最大手通信会社のAT&Tを親会社に持つワーナーメディアは、2019年末までを目標に独自の配信サービス提供を計画している。同社CEOのジョン・スタンキーは以前この配信サービスについて、「ワーナーメディアが所有する映画、TVドラマ、ドキュメンタリー、そしてアニメーションなど様々なコンテンツを、配信サービスという形に拡大してお届けすることに全力を尽くします」と発言していた。
そして12月4日(火)に行われた投資家向けコンファレンスで、AT&Tのエグゼクティブ、ランドル・スティーヴンソンは、『フレンズ』の配信権がNetflix限定ではないことを公表、「ワーナーメディアも同じく独自の配信サービスが始まったら、もともとオーナーシップを所有しているため、同作を提供する可能性がある』と、示唆した。
Netflixにとってはもはや独占契約ではないため、今回の配信契約が満了した際には、『フレンズ』はワーナーメディアでの視聴となるのかもしれない。Netflix加入者にとってはひとまず来年は安心だが、今後の動向も見逃せない。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『フレンズ』
(c)Warner Bros. Entertainment Inc.