現代に生きる吸血鬼の館に、取材カメラが潜入----。ヴァンパイア・コメディ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』(原題:What We Do in the Shadows)は、ドキュメンタリー風味のコメディ・シリーズ。音楽・映画・技術の祭典SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)での試写を経て、3月下旬から米FXで放送中(日本では、Disney+で配信中だ)。
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♦︎吸血鬼の館へようこそ
リーダー格で冷酷な性格のナンドール(ケイヴァン・ノヴァク)、ダンディでキザなラズロ(マット・ベリー)、そしてセクシーだが知識自慢が玉に瑕のナージャ(ナタシア・デメトリウー)。3人は現代アメリカに生きる恐ろしい吸血鬼たち。しかし彼らの根城は、ニューヨーク湾に浮かぶスタテン島。穏やかな都会の雰囲気に、モンスターの迫力もどこへやら。そもそもトリオの間には、生き血を吸い地域に同族を増やそうといった、古風なヴァンパイア像は微塵も感じられない。世の中に不平をこぼし、おしゃべりにうつつを抜かしながら、悠久の時を生きてきた。
人間界での彼らの生活は、ヴァンパイアを敬っているという変わり者のギレルモ(ハーヴィー・ギーエン)がサポート。自ら下僕となる人間はトリオにとって絶好のアシスタント役となるはずだったが、ギレルモの奉仕はすべて裏目に。スーパーの買い物に付き添ったり、弱り切った人間を生贄に差し出したりと、ギレルモが尽くせば尽くすほど現代に生きる吸血鬼たちの惨めさが浮き彫りになってしまう。
♦︎モキュメンタリーに新風
実話タッチのコメディは、製紙会社の社員を描いた『ザ・オフィス』によって一気に普及した。本作はこのジャンルの形式を踏襲するだけでなく、気の利いた捻りを加えている、とVariety誌は評価。作中ではオフィスやスーパーをモンスター一行が徘徊し、些細な諍いをきっかけに能力バトルへと移行する。ヴァンパイアに対する固定観念を打ち砕き、人間に近い印象すら持たせてくれる作品となっている。
その特徴ともいえるのが、吸血鬼たちの生活に注がれる斬新な視線。馬鹿馬鹿しいほどに度を越えた爆笑ものの作品、とHollywood Reporter誌は絶賛している。なお、本シリーズは、同名のニュージーランド映画『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』をドラマ化したもの。レビューサイトRotten Tomatoesで批評家から96パーセントのスコアを得た本家を追うように、ドラマ版も89パーセントの高評価を獲得している。愉快で独創的な映画版のウリを見事に継承し、ヴァンパイア作品へのひっきりなしのパロディと傍若無人な吸血鬼のキャラクターで笑いを仕掛ける。
♦︎新しいタイプの吸血鬼も登場
エピソードごとに新鮮な展開を見せてくれるシリーズ、とHollywood Reporter誌は賞賛。第1話では強烈なアクセントと古風な衣装でキャラクター性を印象づけ、否応なく今後の展開に興味が湧く仕掛けになっている。吸血鬼トリオが渋々ルームメイトとして迎えるコリン(マーク・プロクシュ)は、つまらない長話で人々のエナジーを奪うという新しいタイプのヴァンパイア。斬新な設定の導入で、シリーズに勢いを与えている。
クスクス笑いが絶えないコメディだと述べるVariety誌は、濃いキャラクター性とトンチの効いた言葉あそびを好感。吸血鬼という使い古されたテーマを採用しつつも、鋭い観察眼によって新しい切り口を見出すことに成功した。
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Photo:
ケイヴァン・ノヴァク
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