NetflixやHulu、Amazon、Facebookなど、動画配信サービスの勢いが増している現在。今年はAppleが「Apple TV+」、ディズニー「Disney+」と、それぞれ独自の動画配信サービスを立ち上げることが発表されている。
サービスの展開はもう少し先のことだが、どちらもすでに配信予定のオリジナルコンテンツをいくつか発表済み。特に、Apple TV+は、各作品の製作にジェニファー・アニストン(『フレンズ』)&リース・ウィザースプーン(『ビッグ・リトル・ライズ 〜セレブママたちの憂うつ〜』)、ジェイソン・モモア(『アクアマン』)さらに、J・J・エイブラムスなど、映画スターとトップクリエイターたちを揃えている。しかし、米The Motley Foolは、動画配信サービス界で不動の地位を築いたNetflixが懸念すべきは、Apple TV+ではなくDisney+だと述べている。
Appleにないものとは?
では、NetflixとDisneyにあってAppleにないものとは何か。まずは、確立された視聴者だ。Netflixの今年初めの有料登録者数は全世界で約1億3930万人。Apple TV+がリリースされる頃には、1億5000万人を超えることが見込まれている。
Disney+が展開されるのはApple TV+よりさらに遅い時期となるが、現時点でディズニーチャンネルの加入者8900万人を確保済みと言える。ディズニーチャンネルは他のケーブル放送にパッケージとして組み込まれているチャンネルであるため、他のチャンネルを見ないディズニー視聴者が高いケーブル放送の料金を支払っていることを考えれば、Disney+に登録した方が賢明なことは明白だろう。
ディズニーは世界を虜にしてきた映像のプロ
また、作品のクオリティの問題もある。ハリウッドのトップスターを揃えても作品がヒットする保証はない。ここ数年Netflixでヒットしたオリジナルシリーズの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』や『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のメインキャストの多くは、"Netflixからブレイクした俳優"と言っても過言ではない新人役者ばかり。加えて、Netflixは長年にわたり収集してきた動画視聴の消費動向に関するデータも持ち合わせている。言うまでもなく、ディズニーは数10年間にわたり世界中の人たちを虜にしてきた実績がある。Appleは、今後一からその過程を踏まなければいけない。
もちろん、Apple TV+が失敗に終わると決めつけているわけではない。しかしながら、Netflix、Hulu、Amazon、そしてDisneyが競合相手となるからには、よほどの準備をしてコンテンツを用意していなければ、サービス開始から1、2年は業界のトップに立つことは極めて難しいはずだ。(海外ドラマNAVI)
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