英BBCがアガサ・クリスティーの「蒼ざめた馬」をドラマ化!

英BBC Oneが、ミステリーの女王アガサ・クリスティーの1961年に出版された小説「蒼ざめた馬」をドラマ化することが明らかとなった。米Deadlineが報じている。

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「蒼ざめた馬」の主人公は、神父の撲殺事件にひょんなことから関わるようになった学者のマーク・イースターブルック。彼は、殺された神父が持っていたリストに名前のあった9人についての調査を開始し、魔女だと噂される3人の女が住む田舎マッチ・ディーピングに辿り着く。リストに載っている人たちが次々に命を落としていることを知ったマークは、3人が何かしらの形で関わっていると見てそれを食い止めようと、彼女たちが住む館〈蒼ざめた馬〉へ赴くが...というストーリー。

2話編成となるシリーズでは、 BBCが2015年からスタートさせたクリスティー作品の映像化(『そして誰もいなくなった』『アガサ・クリスティー 検察側の証人』『アガサ・クリスティー 無実はさいなむ』『アガサ・クリスティー ABC殺人事件』)で脚本を手掛けてきたサラ・フェルプスが再びペンを執る。フェルプスはアド・ヨシザキ・カスート(『パニック・トレイン』)、ジェイムズ・プリチャード(『オリエント急行殺人事件』)、ヘレン・ジーグラー(『アガサ・クリスティー ABC殺人事件』)などとともに製作総指揮も兼任する。

クリスティーの曾孫に当たるプリチャードは、「1960年代に私の曽祖母が執筆した『蒼ざめた馬』は、後期に書かれた小説の一つです。この新作ドラマでサラ・フェルプスは、クリスティーの物語を通して20世紀を探検し続けることが可能になります。本作の素晴らしさと前向きな雰囲気は、サラのユニークな脚色スタイルにピッタリです」とコメントしている。

原作ではクリスティーの小説「エルキュール・ポアロ」シリーズに何度も登場する推理小説家のアリアドニ・オリヴァ夫人が出てくるが、ポワロやミス・マープルといったクリスティーの有名な探偵は不在だった。しかし、英ITVによる2度の映像化ではいずれもオリヴァ夫人は削られた上、1996年の作品ではマークが神父の殺人犯として疑われ、2010年の作品は『アガサ・クリスティー ミス・マープル』の一本として製作されるなど、大幅に脚色されている。

BBCとして初の映像化となる「蒼ざめた馬」は、イギリスではBBCで放送され、そのほかの地域ではAmazon Prime Videoにて配信される予定。(海外ドラマNAVI)

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『アガサ・クリスティー ミス・マープル』
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