夫のスキャンダルを機に、弁護士として復帰することになったアリシアを中心に、たくましく生きる女性たちの姿を描いた法廷ドラマ『グッド・ワイフ』。本作で主人公を演じたジュリアナ・マルグリーズが、撮影のためにかつらを使用することは大歓迎だと話した。米Hollywood Reporterが報じている。
【関連記事】自分を殺して生きてきた女性必見の秀作ドラマ『グッド・ワイフ』レビュー
20年以上俳優としてのキャリアがあるジュリアナだが、かつらの使用は2009年に始まった『グッド・ワイフ』がきっかけだった。本作は、エスコートクラブの売春婦とのスキャンダルを認めて辞任した、エリオット・スピッツァー元ニューヨーク州知事の元妻で弁護士のシルダ・ウォール・スピッツァーをアリシアのモデルとしている。しかし、シルダの髪型はストレート。ジュリアナの地毛は、『ER 緊急救命室』のキャロル・ハサウェイ役で見せているようにカールしており、その髪質は全く違っていた。
「『グッド・ワイフ』が始まった時、私の子どもはまだたった13カ月だったの。撮影の2時間前に現場に行って、髪をセットしてもらうなんてとても無理だった。だから、かつらでいいわって言ったの。撮影自体が大変になるってわかっていたから、かつらにするだけで時間が短縮できると思ったのよ」
しかしかつらをリクエストしたにもかかわらず、当初、放送局の米CBSは"上質なかつらは高い"と要求を却下したという。「でも結局は"私の髪をセットする方が時間がかかって費用がかさむ"ということを理解してくれたの」とジュリアナは述べた。その後、かつら推進派として有名になっていったジュリアナは、こんなエピソードも披露した。
「それから2年くらい後だったかしら。こんなこともあったのよ。ドラマのタイトルは忘れてしまったけれど、ある女優に電話して説得するよう頼まれたの。"かつらをどうしても使いたくないという女優さんがいるのですが、撮影場所は湿気が多く、彼女の髪をどんなにストレートにしてもきっとクルクルになってしまいます。天気にも左右されるし、彼女にかつらの良さを教えてあげてもらえませんか"ってね」
そんなジュリアナがブラックコメディ『ダイエットランド』で演じたキティ・モントゴメリーは赤毛だったため、製作側からは先に「かつら用意したよ」とあっさり言われたそうで、染めたりする必要もなかったという。
「かつらは以前と比べて随分普及していると思う。ただ、映画と違ってTVドラマとなると、かつらにかかる予算をみんな気にするの。実際は時間の節約にもなることをわかっていないのね。一日14時間も撮影していれば、熱などで受けるヘアダメージは相当なもの。だから、私はシリーズものではかつらを被ることにしているの。無理やりストレートにするのは髪にも悪いし」
そう力強く語るジュリアナは、今年5月に米ナショナル・ジオグラフィックで放送された新作ドラマ『The Hot Zone(原題)』でも当然かつらをかぶって演技をしたそうだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:
ジュリアナ・マルグリーズ (c) Dara Kushner/FAMOUS
『グッド・ワイフ』 (c) 2016 CBS Studios Inc.
『ダイエットランド』 (c) Erik Madigan Heck/AMC