英BBCの政治ドラマ『英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件』で、実在した英国自由党の党首ジェレミー・ソープを演じたヒュー・グラントが、政界デビューを考えたことがあると明かしている。米Varietyが報じた。
インターネットラジオ局iHeartの番組『The Big Ticket』に出演したヒューが、「正直なところ、政界進出を少し考えたことがあるんだ」と発言。「あまりにも不正行為が横行しすぎているし、これまで長い間我慢していたけど、自分の家族が苦しむことは望まない。自分はどうでもいいが、家族のことが心配なんだ」とコメントし、家族のためにより良い世界を求めていると語った。
政治家になることを考えたことがあるというヒューは、実は以前に不正行為に立ち向かっている。2011年にメディア王ルパート・マードックが所有する「ニュース・インターナショナル」社の傘下にあった英タブロイド紙News of the Worldが、政治家やセレブの電話を盗聴しているとの疑惑が浮上し、同紙をはじめとするタブロイド紙に悩まされていたヒューが反撃に出ることに。隠しマイクを装着したヒューは、News of the Worldの編集者ポール・マクマランから盗聴の事実を聞き出し、同紙を廃刊に追い込んだのだ。
そして、1960年代後半に英国で実際に起きた政治家の衝撃的なスキャンダル「ソープ事件」を描くドラマシリーズ『英国スキャンダル』で政治家を演じたヒューは、エミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞(BAFTA)の主演男優賞にそれぞれノミネート。本作では、後に英国自由党の党首となる下院議員ジェレミー・ソープと、同性愛の関係にあった美青年ノーマン(ベン・ウィショー)の愛憎関係が描かれている。
ヒューは、ジーン・ハンフ・コレリッツの小説「You Should Have Known」をドラマ化する米HBOの新ミニシリーズ『The Undoing(原題)』でニコール・キッドマン(『ビッグ・リトル・ライズ』)と共演し、ガイ・リッチーが監督を務める犯罪サクション映画『The Gentlemen(原題)』が待機中と多忙を極めているため、今のところは政界にデビューする時間の余裕はなさそうだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:ヒュー・グラント
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