約200人の乗った飛行機が飛行途中で一瞬、激しい乱気流に遭うものの無事に到着する。しかし、着いてみると世界では5年半もの時が経っていた。さらに彼らは不思議な"声"が聞こえたり"ビジョン"が見えるようになり...。「浦島太郎」とSFミステリードラマ『4400 未知からの生還者』を彷彿とさせるSFサスペンスドラマ『MANIFEST/マニフェスト』が、10月15日(火)からスーパー!ドラマTVにて日本初放送となる。ロバート・ゼメキス(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレスト・ガンプ/一期一会』)製作総指揮の本作からキャスト、スタッフ、声優のインタビューをお届けしていこう。第3回に登場するのは、製作総指揮を務めるジェフ・レーク。本作が生まれた経緯やテーマについて語ってくれた。
――『MANIFEST/マニフェスト』はどんな作品ですか? また、どこからこの作品のアイデアは生まれたのでしょう?
消息を絶っていた飛行機が5年半後に奇跡的に戻ってくるという不可解な出来事を描いたドラマなんだ。飛行機に乗っていた搭乗者が全員戻ってきただけじゃなく、彼らは全員、5年半前から年を取っていない。飛行機に何があったのか、搭乗者はどこへ行っていたのか、生還した彼らに何が起こるのか、それらの謎をベースにたくさんのミステリーがぎっしり詰まっている。
このドラマのアイデアは10年前にミニバンを運転していた時に思いついたんだ。家族を乗せてロサンゼルスからグランドキャニオンに向かう途中にね。その頃の僕は、次のドラマになる大きなアイデアを考えていた。家族にまつわるストーリーにすることにこだわったんだ。家族が一緒にいることの大切さなんかをね。考え始めると、好奇心を刺激するようなアイデアがたくさん浮かんだよ。家族が離れ離れになって再会した後にどんなことが起こるのか。そうやってこのドラマが生まれた。毎週放送するシリーズもののドラマを考える時には、いろんな要素を一つに混ぜ合わせるんだ。実際のそれぞれのエピソードでは、人間模様を描くパートもあれば事件の謎を追うパートもある。刑事ものの要素もあって、週ごとに完結するストーリーもある。脚本家たちも大変だけど、見ている視聴者も大変だろうね。でも、うまくできれば充実した経験になると思う。
――あなたにとって、このドラマはどんな作品ですか?
僕にとっては新境地となる作品で、ミステリードラマであり人間ドラマでもある連続ドラマ。クリエイター、ショーランナーとして、僕にとって新しい要素を含んだ作品なんだ。自分がこれまで積み上げてきたTVドラマでの経験のすべてを盛り込むつもりだよ。キャラクターに焦点を当てた刑事ものを手掛けてきた経験に、長い間考えていたけど表に出すチャンスがなかった夫婦や父子の関係についてのたくさんのストーリーのアイデアを組み合わせた。だからすごく興奮しているんだ。
――この作品の見どころの一つは、なぜ飛行機に搭乗していた全員が5年半後に戻ってきたかという謎解きだと思いますが、かなり先の展開までもう決まっているのでしょうか?
たくさんのストーリーの道筋を考えたよ。2018年の今の時代に謎を解明するミステリードラマを作る場合、バイヤーたちはどんな展開になるのかをまず知りたがるものなんだ。彼らは結末があるのかを知りたいから、売り込む時にバイヤーにはどんな結末になるのかを一通り説明する。とはいえ、大まかな流れだけで全部は知らせないよ。僕自身はいろいろ知っているけどね。
――本作では「信仰vs科学」がテーマの一つになっているように思いますが、今後の展開に大きく関わってくるのでしょうか?
その通りだよ。ジョシュ・ダラスが演じるベン・ストーンは、『未知との遭遇』でリチャード・ドレイファスが演じたキャラクターから着想を得たんだ。彼は科学的根拠に基づいて行動する男で、粘り強くて、現在起きている出来事が理論的に解明できると信じている。一方、ベンの妹のミカエラは信仰を捨てた人間だが、かつて信仰は彼女と母親にとって重要だった。だから、ミカエラは自分の身に起きていることは高潔な使命だと信じている。「信仰vs科学」というテーマはシリーズ全体のストーリーの展開に大きく関わるし、シーズンが進む中で時間をかけて解明される謎でもあるんだ。
――あの飛行機に搭乗していた人物たちは頭の中で"声"が聞こえるようになったり、明確なビジョンを見るようになったりします。これらは今後の重要な謎だと思いますが、声やビジョンは彼らを導くものなのでしょうか?
"声"は第1話と第2話では問題解決に関して役に立つ。ただし、これらの声やビジョンは、ただの声でもないし、ただのビジョンでもない。最初の数エピソードでは良い結末できちんと終わるけれど、第4話目からは事態は思わぬ方向へ進んでいく。そして、声は信用できるものなのか、疑問に思い始めるんだ。彼らに付き添う政府は声が信用できるものなのかどうか決断しなければならなくなる。良い方へ向かう場合もあれば、悪い方へ向かう場合もあるんだ。
――あの飛行機には大勢が乗っていましたが、ミカエラとベン以外の搭乗者がストーリーに関わってくることは?
飛行機に乗っていた他の搭乗者たちも大勢登場するよ。第1話でも何人かが登場していたし、飛行機に乗っていた時の様子をテレビに出て話をするものもいるし、第2話以降では他の搭乗者の人生がミカエラやベンと意外な形で絡み合うことになる。191人もの人たちが飛行機に搭乗していたから、いろんなストーリーを語ることができるんだ。
――今後ストーリーはどう展開していくのでしょう?
搭乗者が現実の世界に戻ってくると、不在の間にいろんなことが起こっていた。彼らが突然消息を絶ったことで家族の関係はバラバラになってしまったんだ。そして何より、生還した彼らにはものすごく奇妙なことが起こり始める。
第1話のラストで、本作の中心となるベンとミカエラの兄妹はいずれも頭の中の"声"や"ビジョン"から同じ間違った解釈をしたことを知る。そして最後のシーンで、そんな経験をしたのが自分たちだけではなかったことを知ることになる。同じ飛行機に乗っていた大勢が同じ体験をしていたんだ。そして第3話に入る頃には、ベンとミカエラは声やビジョンによってほかの搭乗者の人生と絡み合うことになる。そして二人は毎週のように謎を解く手がかりを求めたり、使命に突き動かされたりすることになる。そして、それぞれの身に起こっているよりももっと大きな何かに気付くようになるんだ。
<『MANIFEST/マニフェスト』インタビューリレー>
【1】メリッサ・ロクスバーグ(ミカエラ・ストーン役)「無料航空券なんて受け取っちゃダメよ!」
【2】ジョシュ・ダラス(ベン・ストーン役)「『LOST』と『THIS IS US』を掛け合わせたようなドラマ」
【4】ロバート・ゼメキス(製作総指揮)「視聴者が楽しめる要素がすべて詰まっている」
【5】三森すずこさん(ミカエラ・ストーン役)「リアリティもあるけど、ファンタジックでミステリーもあって面白い」
【6】森川智之さん(ベン・ストーン役)「一番の見どころは細やかなリアルさ」
『MANIFEST/マニフェスト』は10月15日(火)22:00よりスーパー!ドラマTVにてスタート。
[二]毎週火曜 22:00~ ほか
[字]毎週火曜 24:00~ ほか
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『MANIFEST/マニフェスト』
© Warner Bros. Entertainment Inc.