ファンタジーやコメディを多く揃えるNetflixだが、ホラーも秀作揃いということはあまり知られていないかもしれない。アメリカとイギリスからエンタメ情報を届ける米Den of Geekは、Netflixで観られるおすすめホラー作品を挙げている。同メディアがリストアップするシリーズから、とりわけ恐怖の世界へ誘う厳選作品6本をご紹介したい。
舞台は古い洋館で決まり!
最もくつろげる場所であるはずの家が、もしも恐怖の源となってしまったら...? 陰鬱な空気が漂う館は今も昔も絶好の舞台になってきた。
『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』は、そんな古めかしい洋館にまつわる物語の一つ。怪奇現象が続く家を捨てた一家だが、移り住んだ先でも身の毛もよだつような出来事に悩まされる。時を超えた呪いの理由について父親は何かを知っている様子だが...。怪奇小説の金字塔、『山荘綺談』(または『丘の屋敷』とも)を下敷きにしたゴシック・ホラー。
屋敷といえば、アンソロジー『ホーンテッド: 衝撃の超常現象』も取り上げたい。こちらは毎話違った設定を用意する意欲作だ。引越しと同時に始まった少年の悪夢、残虐な行為が横行する恐怖の館、オカルト研究がかつて行われていた地下室など、いわくつきの屋敷などを舞台に6編の恐怖物語が綴られる。住人たち自身の視点で語られるストーリーに、否が応でも臨場感はマックスに。全2シーズン。
さわやか? 血みどろ? 高校生のダークホラー2本
続いては、青春真っ只中の少女が登場する2作をピックアップ。純真な高校生は、超現実的なストーリーの絶好の引き立て役だ。
青春ダークホラー『サブリナ: ダーク・アドベンチャー』は、怖すぎるドラマは苦手という方にもお勧めできるシリーズ。魔女と人間の混血として生まれた少女・サブリナは、16歳の誕生日に魔界に帰属するための契約を迫られる。しかし彼女の出した答えは、「やっぱり恋人と友達を捨てられない」。たくさんの仲間が待つ人間界で青春のスクールライフを謳歌する彼女に、魔界からの追っ手が迫る。ティーンドラマ『リバーデイル』のクリエイターが贈る、ポップでダークな不思議なトーンの作品。全2シーズン。
同じ高校生の少女が主人公でも、『チェンバース: 邪悪なハート』はより本格的なホラー作品。発作で倒れた女子高生が、心臓移植により一命を取り留める。しかし、ドナーの死に不審な点があることが発覚。彼女の心と身体は、意に反して生前のドナーのような振る舞いをするようになり...。人格の変化を描くホラー、ドナーの死に迫るミステリー、そして娘の死に悲しむドナー家族のヒューマンドラマと、ジャンル横断的な要素が視聴者の心を揺さぶる。
5シーズン以上を更新する信頼の恐怖ブランド
締めにご紹介するのは、長年放送が続いている実績あるシリーズ2本だ。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』は、2011年から9シーズン続く人気シリーズ。とくにシーズン1、2、6の出来が良いと評判だ。シーズン6『体験談』は、ノースカロライナ州ののどかな地方に移り住んだ夫妻が主人公。穏やかな生活を夢見ていた二人だが、引越し先の家と土地でかつて凄惨な事件が起きていたことが発覚。時を前後して、娘に不可解な言動が見られるようになる。シーズン10への更新も決定している。
そして最後に、ホラーには欠かせないゾンビ作品をご紹介。異形の者が蔓延する世界を描く『ブラック・サマー: Zネーション外伝』は、2014年から5シーズン放送されている『Zネーション』のスピンオフだ。対ゾンビ用のワクチン開発をコメディタッチで描いた本家と比べ、恐怖感を大幅にアップ。愛する家族との再会を賭け、見ず知らずの人々が団結。迫り来るゾンビ相手に死闘を繰り広げる。
屋敷ものやゾンビといった定番から、青春ドラマとかけ合わせた変化球まで、Netflixに揃う恐怖体験に浸りたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』© Steve Dietl/Netflix 『ホーンテッド: 衝撃の超常現象』 『サブリナ: ダーク・アドベンチャー』 『チェンバース: 邪悪なハート』© Ursula Coyote 『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』 © 2012-2013 Fox and its related entities. All Rights Reserved. 『ブラック・サマー: Zネーション外伝』© Jaime King