ニールセンがAmazonの視聴率も計測開始。『The Boys』の成績は...

アメリカのTV視聴率調査を行う米ニールセンは、米Amazon Prime Videoの視聴率計測を始めることが報じられた。米Deadlineが報じている。

同社はすでに米Netflixの作品を計測し始めており、今回測定対象となったのは米Amazon Prime Videoのオリジナルドラマ『ザ・ボーイズ』。本作では、スーパーヒーローたちが名声に溺れてしまったという設定のもと、巨大企業ヴォートに雇われたスーパーヒーロー7人で構成されるチーム"セブン"のひとりに恋人を殺されたヒューイ(ジャック・クエイド『ランペイジ 巨獣大乱闘』)が、元FBIのビリー・ブッチャー(カール・アーバン『スター・トレック』シリーズ)らと一緒に自警団"ザ・ボーイズ"を結成し、スーパーヒーローを正していく姿が描かれている。

今年の7月26日(金)に配信開始した本作だが、配信前にシーズン2へ更新が決定、世界最大の映像作品データベースIMDbでも評価ポイント8.8(10月28日現在)という高評価を得ている。

そんな『ザ・ボーイズ』の気になる視聴率だが、配信から10日間では410万人が視聴。全8話構成のシーズン1は、7月26日(金)から8月4日(日)までで800万人が視聴し、そのうち39%が35歳から49歳までの年齢層の視聴者だった。

しかし、TV視聴の測定は必ずしも正確ではないと近年言われており、配信方法の多様化に伴い、更に正確な数字の算出が求められている。

格付け会社最大手であるニールセンは、2016年にストリーミングメトリックスを導入し、従来の線形およびオンデマンド表示に対して改善を施した。その測定法は、同社のポータブル・ピープルメーター技術を導入したデバイスを測定対象者に持ち歩いてもらうことで、外出時のTV視聴を測定するというもの。自宅でTVを見るだけではなく、携帯端末などでTV番組を視聴する現代に合わせた視聴方法の測定だ。

それとは別に、米Netflixは統計情報の開示を数年間拒否していたが、特定の視聴者数の自主的な報告を提供し始めた。だが、忘れてはならないのは、Amazon、Netflix、その他のストリーミングサービスはグローバル戦略を掲げているが、ニールセンの数値は米国のみを測定したものであるということだ。また、Amazonの数値にはスマートフォンやタブレット端末での視聴は含まれていないという。

今後は、米Apple、米Disney、ワーナーメディア、米NBCなどが新しいストリーミングサービスを展開するにつれて、ストリーミング視聴の分野全体がメディアおよびテクノロジーセクターにとってより重要になっていくだろう。

またここ数年、従来のTV局は視聴者情報を提出しなければならないことに不満を述べていた。なぜなら、NetflixやAmazonのような配信サービス企業は、どの情報を提供するのか、報告する数字を自由に選択できるからだ。

ニールセンの上級副社長であるブライアン・フューラーは、今回Amazonの情報も得るようになったことで、「弊社にとっては記念すべきこと」と述べているが、ソニーピクチャーズのグローバルプロダクション&米国リサーチ部上級副社長のジェームズ・ペトレッティは、「ニールセンの数字は無意味」だと主張。ソニーは、視聴者がどのような作品を見たいと思っているか、どのような番組に人気があるのかを理解していると述べた。

視聴率は製作側にとっても非常に重要なものであるが、その存在、計測方法こそが今や議論となる時期にきているのかもしれない。(海外ドラマNAVI)

Photo:Amazon Prime Videoのオリジナル『ザ・ボーイズ』