DCドラマ『GOTHAM/ゴッサム』完結!収録を終えた声優インタビュー田村睦心&高瀬右光

バットマン誕生前のゴッサム・シティを描くDCドラマ『GOTHAM/ゴッサム』がついに完結! 作品の終了に、日本語吹替えキャストたちはどのような想いを抱いているのか―。<第2回>

今回は、キーファー・サザーランド主演ドラマ『TOUCH/タッチ』に出演したデヴィッド・マズーズが扮する、のちにバットマンとなるブルース・ウェイン役の田村睦心と、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』でレストレード警部を演じたショーン・パートウィーが務めるウェイン家の執事アルフレッド・ペニーワース役の高瀬右光

――シーズン1から演じてきて、5年の月日が経ち変化は?

田村)
凄まじい変化ですね。単純に言うとなるべく声を低くしていきました。デヴィッド(・マズーズ)くんは完全に声変わりをしていたので、差は出てしまうのですが、なるべく違和感のないように低めに大人っぽく聞こえるようにしました。ブルース自身が大財閥の子ということもあって、上品でしっかりとした子どもなので、そこまで意識しなくても割りと大人っぽい話し方ではあったので、そこには助けられたかと思います。

高瀬)
(演じるショーン・パートウィーは)僕よりもちょっと年が上なので、少し老け目は意識するのですが、おじいちゃんではないので、今までのアルフレッドというイメージよりだいぶアグレシッブな感じに。なので、声を作る上では、そんなに苦労はないです。最初は、ディレクターからは低めの声を意識してと言われました。気持ち的な部分で、急に自分に息子ができるようなところが、その気分ってどうなんだろうなと思いつつ演じました。

20191103_Gotham2 _02.JPEG<ファースト・シーズン>より

――これまでの映画と違う若い頃を描いた『GOTHAM』

高瀬)
アルフレッドは、アグレッシブでした。

田村)
ブルース・ウェインはシャキシャキと動いていて、あんなに強いと思わなかった。学校の友だちに両親を馬鹿にされて、凄く怒って、「どうしたらいいんだ!」となっている時に、アルフレッドにアドバイスされて復讐に行くシーンがあったのですが、「殴りにいきなさい!」と。卑怯にも腕時計を手にはめて殴るという、あの教えがちょっと楽しかったです。

最初のシーズンは、両親が殺されてすぐ、ということもあったので、割りとシリアスだったんですけど、シーズン2・3くらいから、ちょっとずつコミカルなシーンが出てきました。役者さん自身が楽しんでいる感じというか、お二人のInstagramを見ても、仲良く過ごされているんだろうなと感じられて、それが役柄にも、ちょっと表れている感じがしました。

でも吹替収録のスタジオでは、シーズン2くらいまではコミカルな感じを出すと結構ダメで、「そっちは楽しそうだけど、こっちはそこまでしないで」というのはありましたね。今はもう関係なく、やるところはやらせてもらった感じはしますね。

――苦労とやりがいは?

田村)
私は圧倒的に苦労したことが多かった。シーズン4のブルースがグレていた頃、今までにないパリピ感みたいな、実際は内心パリピどころか、凄く荒んでいたんですけど、暗い気持ちになっていた。そもそも声が低くなって、上品だからこそ保っていられた大人っぽい部分が、「イエーイ」とか言いだして、「金ならある!」みたいな、買収している感じとか、オークションシーンとか。声を張ると子どもっぽくなっちゃったりするので、そこが凄く大変でした。今までアルフレッドと仲良くやっていたのに、関係性も危うくなり、だからこそ、それを乗り越えた後の、より大人同士と認められての信頼感みたいなのはやっていて楽しかったです。

高瀬)
最初の頃は、フィッシュ・ムーニーの用心棒(ドリュー・パウエル演じる)ブッチ・ギルジーンの声も担当していましたが、同じシーンに出てくるんですね。途中でアルフレッドと会話するシーンがあって、それは出来ませんでした。後半になってくると、ひとりでブルースを説得するシーンがあったりしました。グレたブルースを2ページくらい、ずっと説得するが聞いてもらえない。それが2、3回続いたことがあって、苦労が報われない感が続くところが多々ありました。

――好きなシーン、セリフは?

田村)
(キャムレン・ビコンドヴァ演じる)セリーナとのシーンは、毎回、楽しかったですね。甘酸っぱい感じがして、ゴードンさんがシーズンごとに女を変えていく中、ブルースは、"あまりそういう事はなく、恋愛なの、友だちなの、何のなの?"みたいな、何ともいえない距離感なんですけど。結構、最初の頃はやりこめられていて...。女の子の方が強いじゃないですか、ストリートチャイルドでひとりで生き抜いてきた子と、両親が殺されたと は言え、裕福な家庭のおぼっちゃんなので、会った時は、もう大変な感じでしたね。だんだんブルースも大人になってきて、ちょっとセリーナをドキッとさせたりとか、そういうところがやっていて楽しかったです。

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高瀬)
リー(レスリー・トンプキンス役のモリーナ・バッカリン)が最初に出てきた時に、アルフレッドは口説き始めたんです。でもブルースが突っ込みを入れて「ゴードンさんと付き合ってるでしょ」と言って、アルフレッドは「えっ!」ってなって、しばらくふたりで会話して帰ってくる。

田村)
『GOTHAM』のキャスト4名が来日した時(2015年)に、パーティでお会いしたのですが、アルフレッド役のショーン・パートウィーさんが無茶苦茶色気ムンムンで、凄くいい匂いしてたんですよ。そりゃ行くよね、みたいなチョイ悪オヤジで、リーを見てもイイ女みたいな感じに、イイ女には行くだろうという、その位の若さを感じました。

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『GOTHAM/ゴッサム<ファイナル・シーズン>』商品情報

11月6日(水)ブルーレイ&DVD発売
・ブルーレイ コンプリート・シリーズ(オリジナル映像特典DVD DISC付)32,727円+税
・ブルーレイ コンプリート・ボックス 11,818円+税
・DVDコンプリート・ボックス 10,000+税
好評レンタル中、デジタル配信中
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

他の日本語吹替えキャストインタビューはコチラ↓
<1> ジム・ゴードン役の小野大輔&ハービー・ブロック役の仲野裕
<3> オズワルド・"ペンギン"・コブルポット役の阪口周平&エドワード・ニグマ役の稲垣拓哉
<4> バーバラ・キーン役の白川万紗子&レスリー・トンプキンス役の松谷彼哉&セリーナ・"キャット"・カイル役の佐藤美由希

(海外ドラマNAVI)

Photo:『GOTHAM/ゴッサム<ファイナル・シーズン>』GOTHAM (TM)& (c) 2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. GOTHAM and all related elements are trademarks of DC Comics./<ファースト・シーズン>(C)2015 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved./<フォース・シーズン>GOTHAM(TM)&(C) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. GOTHAM and all related elements are trademarks of DC Comics.