【ランキング】米TV Guide誌が選ぶ、2010年代最高のTVドラマ 10位に『ゲーム・オブ・スローンズ』

2010年から現在までは、ドラマの世界に大きな変化が訪れた時代だった。米TV Guide誌(以下TG誌)は、カラーTVの登場以降では最も変化に富んだ10年だったと振り返る。登場人物にLGBTQの人々など多様なキャラクターが多く起用されるようになったほか、ストリーミングとスマホの浸透により視聴スタイルも変化した。そんな激動の10年間に登場した作品から、同誌が最も推薦するドラマのトップ10をご紹介しよう。なお、かっこ内はオリジナルの放送媒体での放送または配信年と、現時点での日本での視聴方法を示している。

♦︎10位:『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011年〜2019年/Amazon Prime Video、Hulu)

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大陸最高の玉座をめぐり、争いに明け暮れる7つの王国の物語。待望の最終章はやや議論を呼んだものの、それでも近年最も愛されたファンタジー巨編の一つであることに変わりはない。絶妙な含みのある会話、隅々まで凝りに凝った衣装、入念なプロダクションデザインなどをTG誌は長所としてピックアップしている。

♦︎9位:『レクティファイ 再生』(2013年〜2016年/Hulu)

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強姦殺人の罪で収監されていた男が、DNA検査の結果無罪を勝ち取る。地元に戻ったものの、周囲の視線はいまだ冷たく...。派手なストーリー展開で魅了する米HBOが生んだ前項と打って変わり、米SundanceTV製作の本作は過酷な現実を静かに突きつける。悲しみを越えて成長するきっかけとなり得るドラマ、とTG誌。

♦︎8位:『シッツ・クリーク』(2015年〜/Netflix)

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裕福な暮らしから一転、破産したセレブが、汚水が漏れるモーテルに移り住み、貧しいながらもたくましく人生を再出発する。下品なネタ満載のコメディ作品だが、TG誌はいま最も素晴らしいTVドラマだと猛プッシュ。米CBS傘下のケーブルTVで放送された際は下火だったが、Netflixでの配信をきっかけに人気が爆発した。本国で2020年1月7日(火)にスタートするシーズン6で幕を閉じることが決定している。

♦︎7位:『Fleabag フリーバッグ』(2016年〜2019年/Amazon Prime Video)

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常識外れでプライドが高く、その上性欲は尽きることがない。そんな変わったロンドン女性・フリーバッグが、クセのある友人や家族たちと破滅的な日々を送る。痛みを隠して生意気に振る舞う彼女の表情が見所だとTG誌は紹介している。エミー賞6冠獲得の話題作だ。

♦︎6位:『ベター・コール・ソウル』(2015年〜/Amazon Prime Video/Netflix)

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『ブレイキング・バッド』に登場する弁護士、ソウル・グッドマンを主人公に据えたスピンオフ。鳴かず飛ばずの三流弁護士だったソウルが、いかにして悪の道を踏み出したかを紐解く。スピンオフ発表時のファンの反応は否定的だったが、放送が始まるとその出来栄えは良い意味で視聴者を裏切った。おそらく本編よりも良い出来、とTG誌。

♦︎5位:『アトランタ』(2016年〜/Netflix)

20191120-bestdrama_6-dramanavi-1-00-view.jpg大学を中退した青年・アーンは、ラッパーとして成功した従兄弟のアシスタントとなり、音楽業界での成功を目論む。しかし資金は尽き、親友とはトラブル続きで、あまつさえ留置所に入れられ...。その日暮らしの男を追ったヒューマン・コメディ。どのエピソードを例に取っても称賛に値する、とTG誌は絶賛している。

♦︎4位:『JUSTIFIED 俺の正義』(2010年〜2015年/Amazon Prime Videoで全6シーズンの第1話無料)

独自の正義を貫く、昔気質な保安官のストーリー。故郷に戻った彼は、旧友や元妻などと再開を果たす。しかし、全員が堂々と太陽の下で生きているわけではなく...。銃の腕が光る保安官と弁の立つ相棒による、現代版カウボーイ劇。二人の絆に加え、確かな演技の脇役陣にもTG誌は注目している。

♦︎3位:『LEFTOVERS/残された世界』(2014年〜2017年)

20191120-bestdrama_7-dramanavi-1-00-view.jpg『LOST』の製作陣が贈るSFミステリー。世界人口の2%が突然消失し、それから3年後の世界。遺された人々は精神的苦痛を引きずり、そして癒やしを求めるかのように白装束の謎の集団にすがる。とくにシーズン2からは魔法のようなストーリーテリングが続き、物語は予想外の方向へ。ルールを超えて展開するドラマだとTG誌は表現している。

♦︎2位:『Veep/ヴィープ』(2012〜2019年/Amazon Prime Video)

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ホワイトハウスの舞台裏を面白おかしく描く政治コメディ。副大統領に就任したセリーナだが、大切なプロジェクトの実行というよりは失敗の尻拭いに追われる日々。7シーズン続いた人気作で、政治的風刺メッセージがふんだんに込められている。とくに最終章は近年のアメリカの政局を受けてか、シニカルかつ怒りを感じる、とTG誌。

♦︎1位:『ジ・アメリカンズ』(2013年~2018年/Amazon Prime Videoで単話レンタル)

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冷戦時代を舞台にしたスパイ・スリラー。ワシントンD.C.に住む1組の平凡な夫婦は、実はソ連・KGBから派遣された工作員だった。盗聴、暗号解読に暗殺計画と、スリリングなミッションが見もの。さらに、クーデター疑惑など大型のストーリーが背後で動き出す。スリルを楽しむ作品であると同時に、家族は秘密を抱えたまま生き続けられるのかという問いをも投げかける、とTG誌はコメント。作品の奥の深さに感嘆している。

以上、TG誌が推薦するここ10年のドラマ・ベスト10をお伝えした。2020年からの新たな10年は、どんなドラマが興奮を届けてくれるだろうか。(海外ドラマNAVI)

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