1970年代に中央アフリカで発見されたエボラウイルスによる感染症「エボラ出血熱」。その一部始終を克明に記録して話題を呼んだリチャード・プレストン著のノンフィクション本「ホット・ゾーン」。世界中でベストセラーとなったこの作品を、昨年ナショナル ジオグラフィックがドラマ化した『ホット・ゾーン』でジュリアナ・マルグリーズ扮するナンシーの同僚でウイルス学者ピーターを演じたトファー・グレイスが、今度は一転、米ABCの新作コメディドラマに出演することが明らかとなった。米Varietyが報じている。
トファーといえば、1998年からシットコム『ザット"70s ショー』で8シーズンにわたり主人公4人の一人であるエリック役を演じたことでもよく知られているが、今回発表されたのは、3人兄妹を描く米ABCの新作コメディドラマ『Home Economics（原題）』。こちらのパイロット版に出演し、上と下に挟まれる中間子、つまり2番目を演じる。
3人兄妹で年齢的にも経済的にも2番目に位置するトファー扮するトムは、知的な小説家でそこそこ売れた小説を数冊出版したが、最新作の売れ行きはサッパリ...。一番成功している兄に追いつこうとしているが、自分の妹の経済的レベルにまで落ちることを恐れている。小説を書き始めた頃はクリエイティブな職業柄、収入が安定しないことにも動じなかったが、双子の父親になってから経済的な不安に悩まされるようになる――という設定だ。
コメディ映画『意表をつくアホらしい作戦』とアニメ映画『ペンギンズ from マダガスカル ザ・ムービー』を手掛けた、マイケル・コルトンとジョン・アボウドが脚本・製作総指揮を担う。シットコム『ハーパー★ボーイズ』で指揮を執ったエリック＆キム・タネンバウムも製作に携わる。
トファーは、『ザット"70s ショー』に出演中から社会派映画『トラフィック』や『オーシャンズ12』といった話題の映画に出演。シリーズ終了後は本格的に活躍の場を映画界に移して、『スパイダーマン3』ではヴィランのヴェノム役を演じ、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』や、スパイク・リー監督が手掛けた『ブラック・クランズマン』など著名監督と次々にタッグを組んだ。
2019年に米ナショナル ジオグラフィック・チャンネルが製作したミニシリーズ『ホット・ゾーン』でドラマ界に復帰したトファー。パンデミックの恐怖が迫る中、ウイルス感染の対応策を巡ってナンシーと衝突する役どころを熱演し、リアルな恐怖と存在感ある演技をみせた。
トファーが取り組む新プロジェクトのキャスト情報など、続報が届き次第お伝えしていきたい。（海外ドラマNAVI）
Photo:『ホット・ゾーン』 ©National Geographic
