本日3月19日(木)はウィッグ(Wig)の日。なぜかというと、3を右に90度たおすとアルファベットの「w」に見え、1は「i」、9は「g」と認識できることから呼ばれている。ということで、ウィッグ(カツラ)をつけている海外ドラマキャラクターをご紹介。周知の事実もあれば、あの人もカツラだったの?!と驚きの人もいるかも…。
『マーベラス・ミセス・メイゼル』ミッジ(レイチェル・ブロズナハン)
第70回エミー賞で最多5部門に輝いた米Amazonのコメディドラマの舞台は、現代ほど劇的に髪型を変える女性向けのメニューがなかった1950年代のアメリカ。よってミッジの髪型もカツラによって維持されているという。だが、シーズンを重ねるごとに主人公ミリアム・”ミッジ”・メイゼルも成長し、雰囲気も変わってくることから、ヘア部門のジェリー・デカーロは「番組当初の数エピソードからカツラを短くすることで、よりミッジを魅力的にし、はつらつとした彼女のキャラクターに合わせて、カツラもあわせました」とコメント。シーズン1からシーズン2の間で変化したミッジの髪の毛の長さはわずかに数センチなのだ。ちなみに、ミッジを演じるレイチェル・ブロズナハンの普段の髪色はブロンド。
『ビッグ・リトル・ライズ』セレステ・ライト(ニコール・キッドマン)
オーストラリアの作家リアン・モリアーティによるベストセラー小説を原作に、第69回エミー賞で8冠に輝くなど高い評価を得た米HBOの本作。ニコール・キッドマンについては本作のみならず、日本でも先月公開した映画『スキャンダル』でもカツラをつけ、TV界の帝王FOXニュースの最高責任者を訴える、ベテランキャスターのグレッチェン・カールソンに扮している。その他にも、1995年公開の『誘う女』や2001年の『ムーラン・ルージュ』、2004年の『記憶の棘』などでもつけており、ニコールにとってカツラは切っても切れない存在なのだ。
『オーファン・ブラック 暴走遺伝子』(タチアナ・マズラニー)
クローン人間として生まれた女性たちを中心に物語が展開するサスペンス・ドラマ。主人公サラをはじめ、10以上ものクローンというキャラクターを演じ分けたタチアナは、その演技力でエミー賞ドラマ・シリーズ部門主演女優賞に輝いた。だが演じ分けるたびに自身の髪型を変えるわけにもいかない。そのためキャラクターにあわせてカツラを用意。特にアリソン、ヘレナ、コシマは印象的だ。メイクアップアーティストは1日の撮影に最大4回、髪型やメイクを変えなければいけなかったと述べるも、その変身は30~45分しかかからなかったとも明かしている。ちなみに、そのカツラの制作には1日2つだったそう。
『ブラックリスト』エリザベス・”リズ”・キーン(メーガン・ブーン)
2013年に米NBCでスタートした本作。リズ役のメーガン・ブーンは番組当初ショートカットだった。当時メーガン自身も髪型について気にかけており、米Todayのインタビューを受けた際には、視聴者に本編で見るロング姿か、普段のショート姿のどちらがいいかと疑問を投げかけた。だが結果はロング姿となり、「ほんとなの?」と表情を見せる一幕も。シーズン2以降は、自身の髪も長くなり、カツラをつけていた貴重な姿はシーズン1のみだった。
『ゲーム・オブ・スローンズ』サーセイ・バラシオン(レナ・ヘディ)
世界中で大ヒットし、何度もエミー賞を受賞した大河ファンタジードラマの中で、女性キャラクターの髪型はマネしたくなるようなアレンジが印象的だ。中でもシーズン1から最終章まで権力を求めたサーセイは、過去の罪によりシーズン5でブロンドのロングヘアはベリーショートに。そしてサーセイを好演したレナもまた役と異なり、普段の髪色はブルネット。そのため、番組ではすでにカツラをつけていた。番組が終了する際にレナは、「もうカツラをつける必要はないのね」と喜びをみせていた。
『グッド・ワイフ』アリシア・フロリック(ジュリアナ・マルグリーズ)
たくましく生きる女性たちの姿を描いた法廷ドラマの主人公アリシア・フロリックは、エスコートクラブの売春婦とのスキャンダルを認めて辞任した、エリオット・スピッツァー元ニューヨーク州知事の元妻で弁護士のシルダ・ウォール・スピッツァーをモデルとしている。シルダの髪質はストレート。よって、アリシアもストレートだが、彼女を演じたジュリアナ・マルグリーズの髪質はカールしており異なる。自身の髪をセットするのに、時間がかかって費用が逆にかさむことからジュリアナは、カツラをリクエストし、米ドラマで最も有名といわれるカツラをつけていた。いくつか制作されたそのカツラは一つ、1万ドル。日本円にして約107万円だ。ちなみに、ジュリアナは本作が終了後に出演したブラックコメディ『ダイエットランド』でも赤毛のカツラをつけている。
その他にも、エミー賞やゴールデン・グローブ賞で作品賞など数々の賞を受賞した米FXの『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』でマーシャ・クラーク検察官を演じたサラ・ポールソンや、Netflixオリジナルドラマ『ザ・クラウン』でエリザベス女王に扮したオリヴィア・コールマンもカツラをつけて熱演。
上記では女性をメインにご紹介してきたが、『ベター・コール・ソウル』の主人公ジミー・マッギルを演じるボブ・オデンカーク、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のビリー役デイカー・モンゴメリーらもカツラなのだ。