『HAWAII FIVE-0』復活は...?シリーズ最終話、感動の撮影秘話をクリエイターが明かす

ハワイ州知事直属の特別捜査チーム、FIVE-0の活躍を描く大人気の常夏ポリスアクションドラマ『HAWAII FIVE-0』。4月3日(金)に最終話を本国で迎えた本作だが、実はシーズン11までの可能性もあったことがわかった。米TV Lineが報じている。

2010年に米CBSでスタートした『HAWAII FIVE-0』は、1968年から12年に放送された『ハワイ5-O』を、当時のコンセプトやオープニングソングのイメージをそのままに保ちつつ、現代版として迫力のアクションや社会情勢を織り込み、さらにパワーアップ。日本でも大ヒットし、200の国と地域で放送されるCBSの大人気犯罪ドラマシリーズとなった。

マクギャレットなしで『HAWAII FIVE-0』シーズン11へ…!?

製作総指揮のピーター・レンコフは、最終話の前にこれまでの経緯を語った。「もう1シーズンいけるかもしれないと思っていました。毎シーズン、なぜかわかりませんがこれで終わりかもしれないとも思っていました。結局、放送局のCBSがこのタイミングで終わるのが1番だと決断を下したのでしょう。背景には様々な事情があります。経済的なことなども含め...」

シーズン1から出演しているスティーヴ・マクギャレット役のアレックス・オローリンは、2年前に降板する話が挙がっていた。彼はシリーズ当初に深刻な怪我を負い、それ以来、怪我の影響に対処しながら撮影していた。だが、もうこれ以上は無理だと感じたアレックスは降板を希望。CBSはスコット・カーンが演じるダノに新しいパートナーをつけることで番組を存続させることも検討したとも言われていた。

「アレックスはこれを最後にしたかったはずです。そして、彼は契約をしませんでした。もしCBSがシーズン11をやる気でいたなら、きっとアレックスに継続してもらおうと思っていたでしょう。今となってはもう議論の余地はありませんが」と明かした。

また、相棒役のスコットの進退については、「通常、俳優は契約の再交渉の準備が整ったときにもう辞めると言います。ですから本作のシーズン7のどこかでスコットは辞めると言ったのではないかと思います。」とシーズン7以降、彼の出演回数が減ったことについても言及した。スコットは以前、ロサンゼルス在住の家族とより長い時間を過ごせるよう、ハワイで撮影されている本作への出演を減らしてほしいとリクエストしたと明かしていた。

番組の復活はない

最終話の撮影終了後レンコフは米Deadlineのインタビューに答え、「何度も同じコメントを繰り返しますが、この番組ほどキャストや撮影現場に恵まれた番組はなかったと思っていますし、この先もないだろうと思っています。これらの要素がなかったならば番組がこれほど成功することはなかったでしょう」と支えてくれた多くの人たちに感謝の意を表した。

続けて「2時間前、私はキャストとスタッフに番組の復活はないと伝えました」と述べ、復活を願うファンの期待に応えられないことを明かした。「最終シーンで見せる涙や感情は全て本物です。犬でさえもそれを感じているのですから(笑)」と笑いを誘った。

「脚本はありましたが、キャストたちが見せた感情は用意されたものではありません。私は撮影の休憩時間にみんなに(復活がないことを)伝えました。メディアや報道機関がきっと報じるだろうと思っていたので、私の口から伝えたかったのです」と続け、家族のように大事に思っているからこそ直接伝えることの重要性を繰り返した。

「キャストとスタッフにこのことを話し、そしてその2時間後最後のシーンを撮影しました」と話し、キャストの感情がこみあげている別れのシーンは「最高のシーンのひとつになった」と語った。放送された最終話のタイトルは「Aloha」で、マクギャレットは仲間たちに「さようなら」ではなく「また会おう」と言って幕を閉じた。

同じハワイを舞台にレンコフが手掛けるリブート版『私立探偵マグナム』と『HAWAII FIVE-0』のクロスオーバーの可能性を聞かれ、「確かに『私立探偵マグナム』と『HAWAII FIVE-0』は同じユニバースで展開しています。今までもそうしてきたように、もし可能性があるならばいつか実現したいと思っています」と前向きに答えた。

最後に、将来的に『HAWAII FIVE-0』のリユニオン番組製作があるかと聞かれたレンコフは、「ないとは言い切れない。私は番組の大ファンになると思いますよ。もし実現したら、ぜひ製作にかかわりたいと思っています。もしそれが20年先だとしたら、私はアディロンダックの椅子に座って夕日が沈むのを見ているかもしれません」と冗談を交えながら、『ハワイ5-0』と『HAWAII FIVE-0』の原案者レナード・フリーマンの功績とロケ地ハワイの素晴らしさを讃えた。

シリーズ通算240話目となった『HAWAII FIVE-0』の最終回について、「パールハーバーが出てくるフラッシュバックのシーンがあり、それは10年間思い描いてきたものでした。私にとってそのシーンは本当に重要でした。今、彼らは10才歳を重ねているので、フラッシュバックのシーンが良い出来になっていることを願っています」と述べたレンコフ。

『HAWAII FIVE-0』は、キャストや製作側がタイミングが良いと判断し、きちんとした幕引きされた。(海外ドラマNAVI)

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Photo:『HAWAII FIVE-0』© 2020 CBS Interactive. All rights reserved.