米ニューヨークを舞台にインテリアデザイナーのグレイスとゲイの弁護士ウィルが繰り広げるおかしな日常を描くドラマ『ふたりは友達? ウィル&グレイス』。1998年から8シーズン製作されエミー賞も複数受賞した人気シットコムは、2017年に復活し、そして今年4月23日(木)、シーズン11第18話の放送をもって幕を閉じた。人気作故の色々な噂や舞台裏に対してクリエイターがコメントしている。米TVLineなど複数のメディアが報じた。
復活版には、デブラ・メッシング(グレイス役)、エリック・マコーマック(ウィル役)、ミーガン・ムラリー(カレン役)、ショーン・ヘイズ(ジャック役)らおなじみの面々がカムバックしており、2018年にシーズン9から新作が放送されていた。
だが、ファンの間では現在51歳のデブラと61歳のミーガンという二人の主演女優の確執が囁かれていた。その理由は、ミーガンがファイナルシーズンに数話出演をしていないことと、SNSアカウントのフォローを外していることにファンが気づいたからだ。終了の際に、この件についてクリエイターのマックス・マッチニックとデヴィッド・コーハンは否定も肯定もせず以下のように語った。
「我々は常に、"仕事は仕事"というモットーでそれぞれ働いていました。容易な一年ではありませんでしたが、この番組という永遠の伝説は、舞台の上での一時的な言い争いよりも重要なことなのです」
新型コロナの影響で多くの作品が撮影中断をせざるを得ない状況にある中で、本作が予定通りフィナーレまで放送できたのは、実はデブラのある"面倒な要求"のおかげだと明かす。
「デブラのあのはた迷惑な契約のおかげですよ。彼女は、クリスマスまでに全エピソードの撮影を終えるという条件を出していたのです。ですので、全話昨年中に撮り終わっており、現在このような状況下でも予定通りのプランで最終話までお見せすることが出来たというわけです」
また、ジャック役のショーンがシリーズを振り返り、アカデミー賞脚本賞を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』や『フォードvsフェラーリ』でも知られる俳優のマット・デイモンがシーズン4第16話にカメオ出演した経緯を語った。
「すごーく昔の話になるけど、マットと僕はソフトボールをやってたんだ。その時に"『ウィル&グレイス』に出てみる?"って聞いたら、彼が"いいよ"と言ったんだ。本当にそれだけのことだよ。マットは"撮影に行くよ"と言ってくれたんだ」
2002年に放送されたそのエピソードでマットは、ショーン演じるジャックとマンハッタン・ゲイ・コーラスの出演者の枠を競うオーウェンという役を演じた。だが実はオーウェンはゲイではなくストレート。そのことを知ったジャックは、グレイスに頼んでゲイではないことを暴かせるというストーリーだった。
「当時にしてはよく考えられている話だったよ。本当はゲイなのにストレートのふりをしているという話はあったけれども、ストレートなのにゲイのふりをしてコーラスに入るなんてね。とてもいい展開だった」と振り返った。
復活版としてスタートした『ウィル&グレイス』シーズン9は視聴数1020万人を記録し、過去6年間の米NBCにおいて、新作・復活版コメディの初回放送としては最高記録を打ち出すなど、人気の高さを証明した。オリジナルの終わり方が気に入らなかったファンも、今回は満足できたのではないだろうか。日本ではNetflixでシーズン1と2を配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ふたりは友達? ウィル&グレイス』 (C)2004 NBC, Inc. All rights reserved.