シャーロック・ホームズに新たな相棒!あの殺人鬼を追う新シリーズが誕生

『シャーロック・ホームズの冒険』『SHERLOCK/シャーロック』『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』といったドラマ、ロバート・ダウニー・Jr主演の映画シリーズが世界で人気を博しているように、最も有名な探偵として知られるシャーロック・ホームズ。彼が同じく有名な殺人鬼を追う新シリーズが誕生した。米Varietyが伝えている。

18世紀後半から19世紀初めにかけて英国ロンドンを拠点に活躍したシャーロックは、今回、同時期のロンドンを実際に震撼させた連続殺人鬼、切り裂きジャックを追うことになる。娼婦たちを次々と手にかけた犯人が犯行現場に残した自分宛のメッセージを追ってロシア帝国に辿り着いたシャーロックは、現地で知り合った医師とともに謎解きに挑む...というストーリーだ。

『Sherlock: The Russian Chronicles(英題)』というタイトルのこの作品は、ロシアのTVシリーズ。『ヴァーサス』のヌルベク・エーゲン監督がメガホンを取る。監督が「半年かけた」というキャスティングで選ばれたホームズ役は、『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』や『アルテム ~型破りな心理学者~』の主演で知られるマクシム・マトヴェーエフ。脚本を手掛けるのは、エーゲン監督と『ヴァーサス』でも組んだオレグ・マロヴィチュコ。

実はロシアはホームズファンが多いことで知られ、1970年代後半から1980年代にかけてTV映画シリーズが製作されたほか、2013年にTVシリーズが放送され、そのクオリティの高さから本国イギリスや日本にも上陸している。

この新シリーズの特徴の一つは、相棒ワトソンの不在。監督によれば、彼がいないのは切り裂きジャックに襲われてケガを負ったため。そんなワトソンに代わる新たな相棒はドクター・カルツェフで、教養があり頼れる存在の彼は「ワトソンのように、ロシアでシャーロックのガイド兼助手を務めることになる」と監督は説明する。

また、この名探偵は何度も映像化されているため、本作ではホームズの新たな一面を見せることにこだわったそう。アーサー・コナン・ドイルの原作小説よりもより多くの技能を持つキャラクターになっており、「犯罪者を追跡するエキスパートで、ロシア語を含めて様々な言語を操る」という。ロシアの文学や芸術にも造形が深く、ドストエフスキーの「罪と罰」が好きなのだとか。

物語の舞台となる1889年のサンクトペテルブルクを再現するため、3000平方メートルという広大なスペースに当時の街並みや家々が作られた。さらにシリーズに出てくる登場人物は150人に上るそうで、かなり大掛かりな作品と言えるだろう。

『Sherlock: The Russian Chronicles』は本国ロシアでは2020年の終わりに配信予定。日本にも上陸してほしいものだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:

『シャーロック・ホームズの冒険』 © ITV PLC
『SHERLOCK/シャーロック』 © Hartswood Films 2010