Amazon製作による映画『ハンナ』のドラマ版『ハンナ ~殺人兵器になった少女~』シーズン2で悪役のジョン・カーマイケルを演じるダーモット・マローニーが、自身の役柄を振り返っている。米Entertainment Weeklyが報じた。
主人公は、遺伝子を操作して人間兵器を開発するウトラックス計画の結果として、CIAの施設で生まれた少女ハンナ。CIAの担当者マリッサ・ウィーグラーの部下だったエリックが、ハンナの実の母親ヨハンナと関わったことで幼子だったハンナを引き取り、ひっそりとポーランドの山中で暮らしながら、CIAの追手が迫る前にハンナに戦闘テクニックやサバイバル術を叩き込む。その後、ティーンエイジャーになったハンナのもとに刺客が送り込まれ、生き延びるために彼女は壮絶な逃亡劇を繰り広げることになる...というストーリー。ハンナ役でエズメ・クリード=マイルズ(『ミスター・ロンリー』)、マリッサ役でミレイユ・イーノス(『THE KILLING』)が続投する。
ジョン・カーマイケルという悪役でシーズン2から加わったダーモットは、最初に考えていた以上に自分の演じる役が複雑で危険だと語っている。「ほかの良質のスパイ作品のように、本作でもキャラクターたちの人物像は少しずつ明かされ、脚本家が視聴者に知ってほしいことだけが描かれる。ジョン・カーマイケルが姿を見せた途端、ファンは彼がシーズン1に登場したウトラックス計画の責任者だと分かる。彼らはオオカミのDNAで強化した胚を使って作り上げた女性の暗殺者をCIAの道具にするための組織で、私もメンバーの一人なんだ。(ショーランナーの)デヴィッド・ファーが素晴らしい役をくれたよ」と、自分が演じるキャラクターを紹介。
さらに、ダーモットはカーマイケル役について次のように語った。「シーズンの終わりに向かうにつれて起きることから判断すると、カーマイケルをヴィランとして考えなくちゃならないだろう。だけど演じる側としてはその形でアプローチはしない。この場合、彼が自分の行いは正しいと固く信じていることは明らかだ。彼はハンナに対して敵対心はなく、彼女に誠意をもって接している。カーマイケルはハンナを連れ戻して、世話をする必要があるんだ。シーズン1で森の中から現れるまでハンナのことを知らなかった彼にとって、彼女は神の啓示だ。彼は心から彼女のためを思っている。なぜなら、彼の考えでは、彼の計画にとって良いことがハンナにとっても良いことだからだ」とコメント。カーマイケルは単純なヴィランではないと分析していた。
カーマイケルの全体像はなかなか見えてこないが、それはダーモット本人も同じだったそう。「彼については少しずつ明らかになっていくので、私自身もカーマイケルが何をしているのか、最初の頃は完全には知らなかった。そんな中で演技をしているのは、頭の中でパズルを組み立てるような感覚だったよ。完璧に準備する方法はなかったね」
またシーズン2ではマリッサとカーマイケルの間に訳ありな過去があることも匂わされるが、彼らの間にどんな過去があったかを明らかにしない描き方もダーモットは気に入っているようだ。「二人の関係はとても複雑で、そのことは彼らの会話の行間からも伝わってくる。例えば、マリッサに話しかける時のカーマイケルは、必ずしも自分の言わんとすることをちゃんと口にしないんだ」
また、マリッサ役のミレイユから刺激を受けたようで、「彼女にリードされることでうまくキャラクターにアプローチすることができた。彼女は抑制された演技をしていて見事だね」と称賛している。
『ハンナ ~殺人兵器になった少女~』シーズン2は、Amazon Prime Videoにて7月3日(金)より配信中。(海外ドラマNAVI)
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米Entertainment WeeklyのTwitterより