ジム・パーソンズが『ビッグバン★セオリー』を辞めた本当の理由

オタクな仲間たちを描く米CBSの人気シットコム『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』は、本国アメリカで昨年シーズン12をもって最終回を迎えている。米NBCの『フレンズ』が2004年に終了した後、コメディファンの人気をほぼ独占していたと言っても過言ではなかった人気番組だが、その最後のシーズンの裏話を主演のジム・パーソンズが語っている。米TV Guideが報じた。

主人公の物理学者シェルドンを演じるジムは、先頃英BBCの『ドクター・フー』で10代目ドクター・フーを演じたデヴィッド・テナントのポッドキャストに出演、『ビッグバン★セオリー』が最後のシーズンを迎えるにあたって、自身が感じた葛藤や裏話を披露した。

ジムは昨年、アメリカで番組が最終回を迎える時に米Hollywood Reporterのインタビューに応じて、「漠然とこの辺りが潮時だと思ったから」という趣旨の説明を試みているが、今回はさらに具体的な例証を挙げている。

ジムは一昨年の夏にシーズン12の撮影が始まる直前、「僕は疲れていて、そして何よりも、飼い犬の一匹の死期が迫っていることに非常に動揺していた」という。この時期、ジムはニューヨークで舞台にも立っており、自分が家にいない時に犬が死んでしまうことを怖れた彼とパートナーは犬を家で安楽死させることを選ぶ。この体験が大きく影響し、数日後、ジムは舞台で滑って足を骨折してしまう。

ジムはギプスをはめて舞台を最後までやり通したが、愛犬の死や、もし舞台に復帰できなかったらという恐れのために、数日間は生きた心地がしなかったという。さらに『ビッグバン★セオリー』シーズン12が終了する時にジムは46回目の誕生日を迎えることになるが、これは2001年に自動車事故で死亡した父親の52歳という年齢とあまり違わない。

これらが相まった結果、ジムは「行動を起こすべき時」だと感じたという。「もし父と同じように52歳で死ぬとしてあと6年しか時間が残されていないとしたら、僕はほかにしたいことや、やり残したことがある」

『ビッグバン★セオリー』が最終回を迎えた後、ジムはNetflixで第二次大戦後のハリウッドの人間模様を描くライアン・マーフィー製作のドラマ『ハリウッド』に出演し、エミー賞にノミネートされている。さらに『ビッグバン★セオリー』で相手役のエイミーを演じたメイエム・ビアリク主演のコメディ『Call Me Kat(原題)』をプロデュースするなど、順調に『ビッグバン★セオリー』以降のキャリアを踏み出している。

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Photo:『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』 (C) Warner Bros. Entertainment Inc