米ソニー・ピクチャーズ・テレビジョンが長い時間をかけて進めてきた企画、マーベルのキャラクターを基にしたドラマシリーズの製作が実現に至りそうだという。米Varietyなどが報じた。
現在、ソニーは複数のドラマシリーズの製作に向けて米Amazonと交渉を進めているとのこと。そのうちの1作が、マーベル・コミックスのスーパーヒロインを主人公にした『Silk(原題)』。ヒロインのシルクことシンディ・ムーンは韓国系アメリカ人の女性で、2017年公開のソニー・ピクチャーズ製作映画『スパイダーマン:ホームカミング』では、ティファニー・エスペンセンが同役を演じていた。シリーズ化が決まれば、アメコミのシリーズとしては初めてのアジア系ヒロインが誕生する。
シルクは、2014年4月の「アメイジング・スパイダーマン#1(原題:The Amazing Spider-Man #1)」でマーベルコミックに初登場。作家モーレン・グーとアーティストの宮沢武史により新シリーズが今年7月に出版予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックにより、保留となっている。
関係者によれば、複雑な交渉はまだ初期の段階であり、キャラクターの権利問題を含め、今後解決すべき課題がいくつか残っているという。また、Amazonでの配信よりもネットワーク放送が先行する可能性もあるとのこと。
2019年4月、ソニーTVは同社でマーベルキャラクターのドラマシリーズを製作するために、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した映画『スパイダーマン:スパイダーバース』を手がけたフィル・ロード、クリストファー・ミラーと契約を交わした。『Silk』では、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』を製作したエイミー・パスカルがロード&ミラーとともに製作総指揮を務める。脚本はNetflixのコメディシリーズ『ユニークライフ』を手がけたローレン・ムーン。
これまで、アジア系のキャラクターは脇役にとどまることが多かったが、近年は主要キャストの一員になることも増えており、マーベルの新作映画『Shang-Chi(原題)』の主人公シャン・チーはマーベル初のアジア系ヒーローだ。また、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』でカサンドラ・ケインを演じたのは、韓国/フィリピン系のエラ・ジェイ・バスコ。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初の長編ドラマ『エージェント・オブ・シールド』には、中国とアメリカのハーフであるクロエ・ベネット(スカイ/クェイク役)とマカオ出身のミンナ・ウェン(メリンダ・メイ役)が出演していた。
Silk Live-Action Marvel Series in the Works at Sony Pictures Television https://t.co/v7YcUcuIqb pic.twitter.com/8EOdR6Vcmn
— Variety_TV (@Variety_TV) September 3, 2020
Amazonでマーベルシリーズが誕生となるのか、続報を楽しみに待ちたい。(海外ドラマNAVI)
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米VarietyのTwitterより