『The Boys/ザ・ボーイズ』アントニー・スター、最初はホームランダー役に興味がなかった!

Amazonの異色ヒーロードラマ『The Boys/ザ・ボーイズ』でホームランダーを演じるアントニー・スターが、落ちぶれたスーパーヒーローチーム"セブン"のサイコパスなリーダー役に最初は興味がなかったと語っている。米Screen Rantが報じた。

本作は、堕落した"セブン"のメンバーに恋人を殺されたヒューイ・キャンベルと、ホームランダーに恨みを持つビリー・ブッチャーが自警団"ザ・ボーイズ"を結成し、スーパーヒーローを成敗するさまを描く。

通常、スーパーヒーローといえば市民の味方で、正義のために悪と闘う英雄として描かれるが、アントニーが演じるホームランダーは名声だけを求めるエゴイストで、必要とあらば無実の人々の命をいとも簡単に犠牲にするようなキャラクターだ。スーパーヒーローの定義や固定観念を覆すような同役を演じることに最初は興味がなかったと、彼が英Metroのインタビューで明かしている。

「代理人が脚本を送ってきて、これには目を通しておくべきだと言われたんだ。でも僕は常に働いていたから、それから1週間後に電話があって脚本を読んだか聞かれた時に"いいや。放っておいてくれ。僕は忙しいんだ"って答えて、その後も10日ほど放っておいた。それからようやく脚本を軽く読んだけど、スーパーヒーローものなんて僕には向いてないからどうせ選ばれないだろうと思った。長身で体格がいいヘンリー・カヴィルなんかがピッタリだろうってね。彼は素晴らしくてハンサムだし魅力的だから、僕は役を得られないだろうって思ったんだ」と、『マン・オブ・スティール』などでスーパーマンを演じたヘンリーが適役だと考えていたと語った。

当初は乗り気でなかったアントニーだが、オーディションが順調にいったことで考えを改めることになったという。「代理人がその後もうるさく言うので、仕方なく自宅のドレッシングルームでiPadを使ってオーディション用の映像を撮ったんだ。そしたら(クリエイターの)エリック(・クリプキ)が映像を気に入ってくれたと言われたので、その後で初めてちゃんと脚本を読んでみた。それで、どんなにこの話が素晴らしくて、時間とエネルギーを注ぐだけの価値があるものかが分かったんだ」

本作でホームランダーのサイコパスな面を見事に表現しているアントニー。別のインタビューでも「僕は普通の体格だから、ホームランダーのような筋肉ムキムキの人物を演じられるとは思えなかった」と話していたが、クセの強い役をうまくこなせる彼が引き受けてくれたことは作品にとって大きいだろう。

ちなみに、ビリー・ブッチャー役のカール・アーバンは、自身と同じくニュージーランド出身のアントニーがホームランダーに配役されたことを知り、「ホームランダーの宿敵となるビリー役を断るのはバカだと思った」とコメントしていることから、アントニーがホームランダー役を断っていたらカールは出演していなかったかもしれない。

すでにシーズン3へ更新されている『The Boys/ザ・ボーイズ』は現在、Amazon Prime Videoにてシーズン2が配信中。毎週金曜日に新エピソードが配信となり、現時点で全8話のうち第5話まで配信されている。また、作品の舞台裏をキャストやスタッフが語る『プライム・リワインド:インサイド・ザ・ボーイズ』も配信中だ。(海外ドラマNAVI)

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『The Boys/ザ・ボーイズ』(Screen RantのTwitterより)