【ネタばれ】『ゲーム・オブ・スローンズ』であのキャラが復活しなかった3つの理由とは?

ジョージ・R・R・マーティンによるファンタジー小説「氷と炎の歌」シリーズを元にしたファンタジー大河ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。様々なキャラクターが死に見舞われるこの物語では、あるキャラクターが原作で死から復活したもののドラマ版ではよみがえらなかったのだが、その3つの理由をクリエイターのデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが明かしている。米Entertainment Weeklyが報じた。(※本記事は、『ゲーム・オブ・スローンズ』のネタばれを含むのでご注意ください)

ベニオフとワイスは、10月6日(火)に出版される『ゲーム・オブ・スローンズ』の製作秘話が綴られた書籍「Fire Cannot Kill a Dragon: Game of Thrones and the Official Untold Story of the Epic Series(原題)」で、ドラマ版にレディ・ストーンハートが登場しなかった理由について語っている。原作で人気のキャラクターであるレディ・ストーンハートとは、ドラマ版の第三章第9話「キャスタミアの雨」で命を落としたキャトリン・スターク(ミシェル・フェアリー)の生まれ変わりで、これまで原作小説には2度(「剣嵐の大地」「乱鴉の饗宴」)にわたって登場。2度目の登場時は旗標なき兄弟団のリーダーとなっていた。

ワイスが「初登場のシーンは小説シリーズにおいて最高のシーンの一つ」と語るように魅力的なレディ・ストーンハートだが、なぜドラマ版に出さなかったのだろうか?

まずベニオフとワイスは、「理由の一つは、これからジョージの小説で起こる出来事のネタばれを(レディ・ストーンハートを描くことによって)したくなかったからだ」と述べているが、どの展開がネタばれになると考えたかについては言及していない。

二つ目の理由は、別の主要キャラクターの描写に関係している。ベニオフは第三章の脚本に取り組んでいた時、第六章でジョン・スノウが死からよみがえることをすでに知っており、その展開がレディ・ストーンハートの登場に影響したと説明。「私たちは、ジョン・スノウの復活を前もって知っていた。よみがえるキャラクターが多すぎると死のインパクトが薄れてしまうから、抜かりがないよう準備したかったんだ」

そして3つ目の理由としてベニオフは、キャトリンが帰らぬ人となった「キャスタミアの雨」について言及。あの展開があまりにもパワフルであったため、のちに彼女が生き返ったらその効果が失われてしまうと感じたとのこと。「キャトリンの最期の瞬間は本当に素晴らしかった。もし、抜きん出た女優であるミシェルが(レディ・ストーンハートとなって)言葉を喋らないゾンビとしてカムバックしたら、彼女の最期が損なわれてしまうように感じたんだ」と述べている。

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ちなみに原作者のマーティンはクリエイターたちに賛同していないようだ。キャトリン・スターク/レディ・ストーンハートについて「死を経験したことによって人は変わるということを、彼女を通して描きたい」と語っており、次に出版予定の6作目でもこの重要なキャラクターを出すという。「私がドラマ版で一番変えたいのは、彼女を登場させることだね」

『ゲーム・オブ・スローンズ』は2019年5月をもって完結したが、現在は前日譚となるスピンオフシリーズ『House of the Dragon(原題)』の製作が進められている。(海外ドラマNAVI)

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『ゲーム・オブ・スローンズ』
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