英国版『Utopia -ユートピア-』クリエイター、リメイク版を見た感想は?

英ダーク・スリラードラマ『Utopia -ユートピア-』でクリエイターを務めたデニス・ケリーが、米Den Of Geekのインタビューで、Amazonによる米リメイク版『ユートピア ~悪のウイルス~ 』を観た感想を述べていることがわかった。

『Utopia -ユートピア-』は、2013年から英Channel 4にて2シーズンにわたり放送されたシリーズ。カルト系コミックス「The Utopia Experiments」に夢中になっている5人のファンが、現実で起きているウイルス蔓延や大災害を予言するコミックスに続編の原稿が存在することを知ったばかりに、闇の組織に狙われて窮地に追い込まれていく――。

リメイク版となる『ユートピア ~悪のウイルス~ 』は本家のコンセプトやキャラクター設定を引き継ぎながらも、独自のストーリー展開を繰り広げながら新型ウイルスの蔓延とワクチンの開発が中心に描かれる。

新型コロナウイルスのパンデミックとワクチンの開発が毎日のように報じられるなか、リメイク版がタイムリーに配信開始されたことについて質問されたケリーが、次のように答えている。

「奇妙だね。本当に変な感じがするよ。不思議だ。なんだか、タイミングよく書かれたような気がしてしまう。奇妙だよ。どのように視聴者が受け止めるのかわからないね。2話を観たけど、よくできている。実はリメイク版にはあまり関わっていないんだ。製作総指揮に名を連ねているけど、ほとんど意見はしてない。でも、よくできているし、どのように人々が内容を受け止めるか見るのは本当に興味深いね」とコメント。ケリーは、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを予知していたかのような、怖いぐらいタイムリーな配信に驚きを隠せないようだ。

そして、「脚本に関与していないのですか?」と聞かれたケリーは、最後にリメイク版の脚本を読んだのはデヴィッド・フィンチャー(『セブン)』が関わっていたときで、おそらく4~5年は脚本に目を通していないと返答。その後、リメイク版のクリエイターを務めることになったギリアン・フリン(『ゴーン・ガール』『シャープ・オブジェクツ』)と話をした際、明らかに彼女は自分のバージョンを作りたがっていると感じたと語っている。よってケリーは、フリンの意思を尊重して自分は一歩引き下がり、すべてを彼女に任せたと明かしていた。

もともと、リメイク版は米HBOでフィンチャーがシーズン1の全話でメガホンを取ることで動き出していたが、監督とHBOが予算について決裂して企画が立ち消えに。その後、リメイクの脚本に携わっていたフリンがAmazonと契約してことにより、同配信サービスにて製作されるに至った。

リメイク版には、コミックス「Utopia」に入れ込むオタクグループのメンバー、ウィルソン役でデスミン・ボルヘス(『プライベート・ライフ』)、イアン役でダン・バード(『クーガータウン』)、ベッキー役でアシュリー・ラスロップ(『The 100/ハンドレッド』)、サマンサ役でジェシカ・ロース(『ハッピー・デス・デイ』)、グラント役でジャヴォン・"ワナ"・ウォルトン(『EUPHORIA/ユーホリア』)、クリスティー博士役でジョン・キューザック(『ハイ・フィデリティ』)、マイケル・スターン博士役でレイン・ウィルソン(『ジ・オフィス』)が出演している。

『ユートピア ~悪のウイルス~』シーズン1は、Amazonプライム・ビデオにて配信中。(海外ドラマNAVI)

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Photo:

『Utopia -ユートピア-』
(C) Kudos Film & Television Limited 2013
Amazon Original『ユートピア ~悪のウイルス~』
Elizabeth Morris/Amazon Prime Video