『THE FLASH/フラッシュ』グラント・ガスティンに直撃!ミュージカル・エピソードは『Glee』の同窓会みたいだった

米CWのDCドラマ『THE FLASH/フラッシュ』で、主人公フラッシュことバリー・アレンを演じるグラント・ガスティンを直撃! 作品のことはもちろん、アローバース変革の今、彼が考えるアローバースについてや、大きな話題を呼んだエズラ・ミラー版のフラッシュとの共演などを伺った。

――『ARROW/アロー』が今年1月に幕を閉じ、次にアローバースを支えるのはフラッシュだと思います。何かこれからアローバースを自分がひっぱるみたいな意気込みはありますか?

アローバースのそもそものきっかけとなったのが『ARROW』だし、主演のスティーヴン・アメルやその他のキャスト陣と共演できなくなるのは変な気がするけれど、正直、「これからフラッシュが支えていく」という意識はあまりなかった。スティーヴンも、「アローバースをひっぱっていく」とは意識していなかったんじゃないかな。

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『THE FLASH』に関しても同様で、シリーズを担いでいるというよりも、自分の仕事は能力の限りを尽くして役柄を演じることだと思っていて、正直それ以外のところはコントロールできない。アローなき展開がこれからどうなるのか、僕もハラハラしているけれど、きっと僕たちに任せてくれれば大丈夫だと思うよ。

――バリー・アレンとご自身が似ているところはありますか?

役者はやっぱり自分の性格が役柄にどうしても滲み出るものだから、バリー・アレンに及ばないところは多々あるものの、人となりやモラル感覚は似ているところがある。でもバリーを見習わなければと思うところは多い。つまり自分のエッセンスがバリーに滲み出るところもあるし、逆にバリーを自分の生活の中に取り込んでいるところもある。

――歌で気持ちを伝えるシーンが印象的で、シーズン3ではあなたと同じく『Glee/グリー』に出演していたメリッサ・ブノワさん(スーパーガール)、ダレン・クリスさんと共演したミュージカル・エピソードもありましたね。スーパーヒーロードラマの中でミュージカル・エピソードがあるというのは稀だと思いますが、撮影する上でなど他のエピソードと違う点はありますか? 今後もまたそういう展開はあるでしょうか?

他のエピソードと全然違うから、まるで違うシリーズを撮っているかのような感覚だった。『SUPERGIRL/スーパーガール』とのクロスオーバーでミュージカル・エピソードをやると聞いた時、「いったい、どうやって辻褄を合わせるんだ?」と思ったよ。でも、製作陣はそういう展開になる根拠をちゃんと構築してくれた。ミュージック・マイスターを登場させてその役をダレン・クリスに演じさせたのは、とても上手いやり方だと思った。本当に『Glee』の同窓会みたいだったよ。振り付けも『Glee』を手がけたザック・ウッドリーが担当してくれたのですごく楽しかった。メリッサとの共演もいつも楽しいんだ。


今後に関してだけど、もしまた歌う機会があればやりたいけれど、ミュージカル・エピソードはもうやり切った感じがする。シーズン1でケイトリンとバリーがカラオケバーで披露したデュエットみたいなシーンなら、やるにはやぶさかではないかな。つまりフラッシュのキャラクターのまま歌うことができるならやっても良い。

まぁでも、実際「またミュージカルをやるよ!」と言われたら、「オッケー、じゃあやろう!」と即答するかもしれないね。

――前回のクロスオーバー『クライシス・オン・インフィニット・アース』における、エズラ・ミラー演じる映画版フラッシュとの共演は大きな話題を呼びました。今度は映画の方に、あなたのフラッシュが出てきて欲しいというファンは多いですが、いかがでしょうか?


みんな応援してくれて嬉しいよ。エズラが演じる映画版フラッシュとの共演を提案されたら、ぜひ出演したい。ただ、ドラマの撮影スケジュールが過密だから、他に何もできない状態なんだ。でもファンのみなさんが望むことなら、ぜひやってみたいね。

――フラッシュは過去や未来を行き来することができます。"フラッシュポイント"のような事態になったとしても、過去に戻りたいと思ったことはありますか?

まさに、フラッシュポイントのような事態が生じるから、過去に戻りたくはないかもしれない。でも、超高速移動ならしてみたいよ。「超速で移動できたらどうする?」とよく聞かれるけれど、それができたら、ヴァージニア州にいる家族に会いに行く時に超高速移動して、ひとっ飛びでカリフォルニアへ戻り、ひとっ飛びで(ロケ現場の)バンクーバーへ移動したい。つまり、生活を変えたいとは思わないけれど、大好きな人たちにもっと会える時間を作りたい。

――シーズンごとにフラッシュをはじめとしたキャラクターたちは進化(成長)していきますが、スーツも進化されますよね。着心地はいかがですか?

スーツは長時間着るのはつらいものだけど、特別にデザインされたスーパーヒーロー・スーツを着られるのはこの仕事の醍醐味でもある。今着ているスーツはルックスも含めて一番気に入っている。

シーズン1で着ていたスーツは、ジッパーで上まで留めるもので、一番着心地の良いものだった。シーズンが進むにつれ、見た目と引き換えに、着心地はどんどん悪くなってきた(笑) 着心地が悪いのは仕方ないことなのかもしれないね(笑)


――ここ数年、あなたがフラッシュを演じ続けてきたことで、日本でもフラッシュのファンになった人が非常に多いと思うのですが、ご自身も当初演じていた時よりもフラッシュやアメコミに対する人気が高まってきたと実感されますか?

そう聞くと嬉しいね。僕たちはバンクーバーでずっと撮影に集中しているから、世間の動きをあまりフォローできていなかったりする。だから、日本でフラッシュ人気が出てきていると聞くのはとても嬉しい。16歳の時に日本を訪れたことが一度あるけれど、それ以来行けてないんだ。妻の家族がマレーシア出身だから、マレーシアに行ったことがあって、そこでのフラッシュ人気には驚いた。北米以外での人気沸騰ぶりを見られたのはマレーシアだけだったから、日本でも人気が出てきているというのは嬉しいね。またいつか日本を訪れたい。『THE FLASH』が終わって、もう少し時間ができてからになるかな。

――フラッシュ以外に好きなヒーローやヴィランはいますか?

一番好きなのはスーパーマン。子どもの頃からファンなんだ。これはいつも言っていることだけど、クリストファー・リーヴのスーパーマンが一番好き。もちろん、ブランドン・ラウスの『スーパーマン リターンズ』も素晴らしい。彼はシーズン6のクロスオーバー『クライシス・オン・インフィニット・アース』でスーパーマンとして登場するんだ。これはちょっとネタバレになるかな? でも各所ですでに報じられていることだからいいのかな...。撮影現場でスーパーマンのスーツを着た二人の俳優に挟まれて並んだ時は最高の気分だったよ。

ヴィランは色々好きだけど、『THE FLASH』ではトム・キャヴァナー演じるリバース・フラッシュが好きだし、ズームも好きだ。シーズン2の第6話「ズーム襲来」でフラッシュが殺されるんじゃないかってくらいズームにコテンパンにやられるけど、あれは一番気に入っているエピソードのうちに入る。


DCユニバースで好きなヴィランはジョーカーだね。マーク・ハミルが『THE FLASH』で演じたトリックスター役も良かった。彼は(アニメ番組の)声優として長年ジョーカーを演じてきているのだけど、トリックスターを演じた時に、ジョーカー味たっぷりにやってくれてすごくイカしていると思ったよ。


――今は難しいですが、ぜひ来日してほしいと思っているファンは多いです。日本のファンにメッセージをお願いします。

日本で『THE FLASH』をご覧いただいているみなさん、こんにちは。日本でフラッシュが人気と聞いて、とても嬉しいです。10代の頃に日本を一度訪れているのだけど、いつかまた訪れて、皆さんに会いたいです。応援してくれてどうもありがとう。

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『THE FLASH/フラッシュ』シーズン6はHuluで配信中他、DVD&デジタルレンタル好評発売中。また、12月9日(水)よりブルーレイ&DVD発売

Hulu『THE FLASH/フラッシュ』はこちら
https://www.hulu.jp/the-flash?season_id=141324

ブルーレイ&DVD情報はこちら
https://warnerbros.co.jp/tv/the-flash/

(海外ドラマNAVI)

Photo:

『THE FLASH/フラッシュ』(c) and TM DC Comics (c) Warner Bros. Ent. Inc.