米大手通信会社AT&Tは、傘下に置くワーナーメディアがリリースした動画配信サービスHBO Maxの登録者数が2025年までに1億2000万~1億5000万人に達し、その半数がアメリカ国外の市場になるという予測を打ち立てた。米The Hollywood Reporterが伝えている。
現地時間の3月12日(金)、ワーナーメディアのCEOジェイソン・カイラー氏は投資家会議にて「今、アメリカでHBO Maxの勢いをつけ、今後世界中で提供できる日を楽しみにしています」と述べた。
HBO Maxは2020年5月に米国でローンチ。ワーナー・ブラザースのスタジオで製作されたTVや映画を配信するほか、他の動画配信サービス同様にオリジナルコンテンツも製作する。2021年内に60カ国でサービスを開始する予定。まずは6月下旬にラテンアメリカ・カリブ海エリアの39の地域、さらに今年下半期にはヨーロッパの21の地域で展開されるという。
カイラーによれば、2025年までにHBO MaxとHBOの加入者の約50パーセントが米国外になり、収益は5年で2倍以上の約150億ドル(約16兆円)になるとのこと。「1億2000万から1億5000万の加入者の約半数が米国市場外にいると考える必要があるでしょう。もちろん、我々が参入する全ての市場の成長率に基づいて変化する可能性があります」とカイラー。
また、現在ヨーロッパにはHBOブランドのストリーミングサービスが既に展開されているが、今年下半期にHBO Maxへのアップグレードが予定されており、「同じ価格で約2倍のコンテンツ展開が予定されており、ユーザー体験が劇的に向上することを踏まえると、欧州の消費者はこの新しいサービスをすぐに受け入れてくれるでしょう」とカイラーは説明している。
動画配信サービスが乱立し、各社がオリジナルコンテンツの製作に尽力しているが、DCコミックスのシリーズや『ゲーム・オブ・スローンズ』、『ハリー・ポッター』シリーズなど大ヒット作を保有するワーナーメディアがHBO Maxの展開にフォーカスしていくことは当然かもしれない。
HBO Maxで配信中、または製作が進行中の作品には恋愛アンソロジードラマ『LOVE LIFE』、リブート版『ゴシップガール』、『And Just Like That...(原題)』(『SEX AND THE CITY』のリブート)、映画『ラスト・オブ・モヒカン』シリーズ版、映画『グリース』シリーズ版、『フレンズ』特別番組などがある。(海外ドラマNAVI)
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HBO Max