米AMCで放送されている大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』。2010年の放送開始以来、全世界の視聴者を虜にしている不世出の海外ドラマであるが、間もなく終幕の時を迎えようとしている。生ける屍=ウォーカーたちにより荒廃した世界で生き残ろうとする人々の戦いはシーズンを重ねるごとに熾烈なものとなっていった。果たして、ファイナルとなるシーズン11では、どんなフィナーレを迎えるのだろうか?
10月27日(水)にローンチされるDisney+(ディズニープラス)の新ブランド「スター」では、『ウォーキング・デッド』シーズン11の最速配信が決定しており、まもなくその全貌を目の当たりにする日がやってくる。そこで今回は、『ウォーキング・デッド』のこれまでの10シーズンにも及ぶ歩みを振り返ってみる。
目次
- 1 目覚めると、そこは荒廃した世界だった(シーズン1)
- 2 新天地を目指す仲間内でもあらゆる確執が浮き彫りに(シーズン2)
- 3 新たな本拠地として見つけた刑務所で悲劇が襲う(シーズン3)
- 4 再び総督の脅威が!散り散りになった彼らを待ち受けるものとは?(シーズン4)
- 5 敵はウォーカーだけではない。犠牲を払いながらも旅は続く...(シーズン5)
- 6 最凶の敵との戦いが刻一刻と迫る(シーズン6)
- 7 過去最高に物議を醸したシーズン!リックはニーガンの魔の手から逃れられるのか?(シーズン7)
- 8 戦うことに意味はあるのか?衝突かそれとも共存か(シーズン8)
- 9 リック死す?!言葉を発する新種ウォーカーの登場に翻弄(シーズン9)
- 10 アルファ率いる囁く者の脅威!カギを握るのはニーガンだった(シーズン10)
目覚めると、そこは荒廃した世界だった(シーズン1)
保安官のリックが昏睡状態から目覚めると、そこは終末と化した世界だった―。死者たちが目を覚まし、人々を喰らう荒廃した世界で生き残る術を学びながら、様々な困難を乗り越えたリックは妻ローリ、息子カール、そして元同僚のシェーンと再会を果たす。
再会後、キャンプを襲撃されたリックらは、治療法があるとされるCDC(疾病対策センター)を目指すことになる。到着すると、そこに助かる術はなく、生きる意味を失ったジェンナー博士により自爆装置が作動。CDCは大爆発を遂げることとなる...。
新天地を目指す仲間内でもあらゆる確執が浮き彫りに(シーズン2)
CDCの爆発から生き残ったリックらであったが、仲間の一人であるソフィアの行方が分からなくなってしまったことから、状況が一変する。ソフィア捜索中に銃撃を受けたカールが重傷を負ってしまい、ハーシェルの農場で何とか命を取り留める。この農場では、生存者たちの様々な確執や真実が浮き彫りになっていく。納屋の地下には治療法があると信じたハーシェルによって閉じ込められた大量のウォーカーがいた。そして、ソフィアもまたウォーカーと化していたのだ。
親友同士だったリックとシェーンはローリとの関係性で軋轢が生まれ、意見が衝突することも度々あったなかで、リックはシェーンを殺害せねばならない状況に追い込まれる。その後、ウォーカーとなったシェーンをカールが射殺し、彼らはさすらいの旅を続けることになるのだった...。
新たな本拠地として見つけた刑務所で悲劇が襲う(シーズン3)
何とか新たな本拠地として見つけた刑務所。完璧な場所だと喜んだのも束の間、ダリルの兄メルルが実は生きていたことが明らかになる。一方、行方不明になっていたアンドレアは、ミショーンなる女性戦士と出会うもメルルによって連れ去られ、外見だけでは平和な街ウッドベリーへ。そこはリーダーの総督によって支配されていた。
刑務所ではウォーカーが侵入しパニック状態となり、産気づいたローリは帝王切開で出産に成功するも、命を落としてしまう。ローリの死で錯乱状態となったリックだったが、ウッドベリーをひとり後にしたミショーンから物資調達中にグレンとマギーが連れ去られたことを聞かされ、ウッドベリーへと救出に向かう。ミショーンは総督の秘密を知り、二人は激しい乱戦を繰り広げた。
戦いの末、片目を失った総督はリックたちが拠点としている刑務所へと襲撃にやってくる。次第に激化していく総督との戦いは、メルルやアンドレアといった犠牲を払いながら、なんとかリックたちの勝利で幕を閉じる。ウッドベリーの住人たちを新たに仲間に加え、争いのない新生活を始めることを決意するのだった...。
再び総督の脅威が!散り散りになった彼らを待ち受けるものとは?(シーズン4)
新たな仲間を得たリックらは平穏な暮らしを送っていたが、伝染病の影響で次々と仲間がウォーカー化してしまう。そんななか、生きていた総督が、手下が率いるキャンプを乗っ取り、ハーシェルやミショーンを人質にとる。リックたちへの復讐を誓う総督は刑務所奪取へ向かい、無残にもハーシェルを殺害。これにより、総督とリックらの全面戦争が開戦する。
戦いはミショーンが総督を斬殺したことで幕を閉じたが、戦いの最中になだれ込んだウォーカーたちにより、リックらは散り散りになってしまう。それぞれが安息の地を目指して旅をするなか、万人の聖域と呼ばれる"終着駅"への道を歩む。グレンもまた妻のマギーと再会を果たし、終着駅へと向かい、すぐにリックらも合流。
だが、たどり着いた終着駅では彼らを歓迎するムードが漂うが状況は一変。銃撃戦がスタート。そして、リックは「奴らは後悔することになる」という一言を放つのだった...。
敵はウォーカーだけではない。犠牲を払いながらも旅は続く...(シーズン5)
徐々に狂気性を見せるようになっていくリックは脱出の術を見出し、恐ろしい目的のために生存者をおびき寄せる罠を張っていた終着駅から脱出。その後、道中で救った神父ゲイブリエルの教会で、世界を救う手段があるというワシントンD.C.へと向かうことを決める。
ベスをはじめとした様々な仲間を失いながら旅を続ける一行は、巨大な防壁に守られたアレクサンドリアという街へと行きつく。そこで街の統制を保つため、警官に任命されたリックだったが、ここでも次第に住人たちから怪訝な眼差しを浴びることになる。誤解を解こうとするリックの前に、かつての戦友モーガンが現れる。そして、彼らのもとに、額にWの文字が入ったウルフの魔の手が迫るのだった...。
最凶の敵との戦いが刻一刻と迫る(シーズン6)
安全居住区域アレクサンドリアでの生活を死守しようとするリックは自らが先頭に立って、仲間たちを先導。その最中に、ウォーカーやWの集団が街へとやってきて、住人たちが次々と殺されてしまう。息子カールまでもが右目に重傷を負ってしまったことでリックは暴走してしまう。しかし、仲間たちの想いが結束し、再び新たなスタートを切ることになった。
この暮らしを守るためには食料や資源が必要だと考え、物資調達中に出会ったジーザスという男から、新たなコミュニティの存在を知らされる。そのコミュニティはニーガンと呼ばれる男が率いており、ヒルトップという資源豊かな街が圧政により苦しめられているという。リックらはニーガンと戦う見返りとして食料を半分分けてもらう取引をする。しかし、この決断が思いもよらぬ不幸を生むことになるとは誰しもが想像していなかった。
ニーガンの仲間たちを襲撃したリックらだったが、肝心のニーガンがそこにはいなかった。救世主のリーダーであるニーガンはリックらに目をつけ、ダリルやグレンをはじめとした仲間たちを一列に跪かせる。そして、ニーガンは襲撃された復讐にこの中から一人を殺害するため、有刺鉄線バット=ルシールを振り上げる...!
過去最高に物議を醸したシーズン!リックはニーガンの魔の手から逃れられるのか?(シーズン7)
ニーガンの犠牲者となったのは、エイブラハムだった。それだけでは飽き足らず、ニーガンはグレンにまで鉄槌を下す。大切な仲間を失い、失意のリックらであったが、ニーガンに従うことを余儀なくされてしまう。リックは次第にニーガンと戦う決心を固めていく。
エゼキエル率いる"王国"やヒルトップに同盟を申し出るが、あえなく拒否されてしまう。孤軍奮闘するリックらであったが救世主の強さに圧倒され、窮地に追い込まれる。その難局を救ったのは、ヒルトップの仲間たちと王国の面々だった。見事、ニーガンを打ち破ることに成功する。基地へと退却せざるを得なくなったニーガンは、リックらとの全面戦争を高らかに宣言するのだった...。
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戦うことに意味はあるのか?衝突かそれとも共存か(シーズン8)
ついに幕が上がった救世主たちとの全面戦争。だが、戦う者たちはこの戦いに意味はあるのかと葛藤し始める。そして、リックとダリルまでもが考えの相違で対立してしまう。そんななか、ウォーカーに噛まれたカールが自害することを決める。カールの夢であった共存への道を模索するようになるリックは、ニーガンでさえも殺すことを拒む。喉元を掻っ切ったニーガンの治療を頼むのだった。リックは平和と公正のための世界を作る決意をするが、リックの考えに反対する者も出始める...。
リック死す?!言葉を発する新種ウォーカーの登場に翻弄(シーズン9)
あれから1年半の時が過ぎた。リックはニーガンを幽閉し、アレクサンドリア、ヒルトップ、王国、オーシャンサイド、救世主をまとめ上げ、生存者同士の共存を目指していた。だが、問題は絶えなかった。命を狙われる者、殺害される者、そしてその犯人と疑われる者...。その最中、リックは橋の上で瀕死の重傷を負ってしまい、ウォーカーと共に自ら犠牲になることを選ぶ。しかし、リックは爆破で吹き飛ばされ、その近くにいたジェイディスが彼を発見。そして、謎の組織CRM(市民共同体軍)のヘリコプターに乗って二人は姿を消す。
それから6年の後、言葉を発する新種のウォーカーが出現。だが、彼らは"囁く者"というウォーカーの皮を被った人間だった。赤ん坊ですら犠牲にする残虐卑劣な彼らやハイウェイマンと呼ばれるグループの出現で翻弄されるミショーンやダリルらであったが、さらに絆を強めていく。そして、ヒルトップとアレクサンドリアを繋ぐ無線に謎の声が...。
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アルファ率いる囁く者の脅威!カギを握るのはニーガンだった(シーズン10)
アルファ率いる囁く者との境界線を守りながら生活していたダリルらであったが、囁く者たちは難なく境界線の中へと侵入してくる。そんな中、空から火球が降り注ぐ。人工衛星が落下し、森が炎上してしまった。
一方、ニーガンは檻からの脱出に成功し、逃走中、囁く者に捕らえられる。ニーガンは囁く者の一員となるための試練を課され、大量のウォーカーたちの中に放り込まれる。そして、この試練に生き残ったニーガンはその力を証明し、アルファに忠誠を誓うのだった。
境界線を越えて侵入してくる囁く者たちに疑心暗鬼になっていたミショーンやダリルであったが、その疑いは正しかった。住人の不審な死などはアルファの命令で動くダンテの策略だったのだ。そんななか、アルファがヒルトップへと侵攻。ウォーカーの大軍を送り込まれ、ヒルトップは絶体絶命の危機を迎えてしまうが、ニーガンがアルファの首を切り裂き殺害。これはキャロルの考えた作戦だった。そして、ニーガンは囁く者からダリルを救い、誤解を解くことに。
ミショーンはリック生存の手がかりを探しに北へ向かうことを決断し、ユージーンらは無線の相手であるステファニーとの待ち合わせ場所へ。ダリルたちが長く苦しい戦いから解放され、安堵の時を迎えたのも束の間、ユージーンらが訪れた待ち合わせ場所で、白いアーマーを身に纏った兵士たちが姿を現す。新たな敵"収穫者"とは?
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物語はついに佳境へと差し掛かり、さらなる盛り上がりを見せることは言うまでもない。壮絶な旅を歩み続けてきた生存者たちは、安住の地を見つけることができるのだろうか。彼らの"終着点"は?
ファイナルシーズンでは、マギーと因縁があり、シリーズ最強ともいわれる凶悪な集団"リーパーズ"(収穫者)が再び登場。「教祖の指名だ!」といい、ダリルら生存者に襲いかかる"リーパーズ"の目的、そして正体とは...。一方、シーズン10の終盤で、突然白い装甲服の集団に包囲されたユージーンたち。この兵士たちは一体何者なのか? 新しく登場するコミュニティー"コモンウェルス"との関係も明かされる。
『ウォーキング・デッド』シーズン11は、10月27日(水)よりディズニープラスのスターにて配信開始。
(文/zash)
Photo:『ウォーキング・デッド』© 2021 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2010 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2011 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2012 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2013-2014 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2014-2015 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2015-2016 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2016-2017 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2017-2018 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2018-2019 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved. / © 2019-2020 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.