ここ近年、Netflixをはじめとする配信サービスが大幅に普及し、時間に関係なく好きなときに番組を視聴できるようになった。そういった時代の変化を受け、昼間に放送される番組を対象にしたデイタイム・エミー賞と、夜間の番組を対象にしたプライムタイム・エミー賞の区別の仕方に変更がなされることが明らかとなった。米Varietyが報じている。
これまでデイタイム・エミー賞とプライムタイム・エミー賞は、放送される時間帯により対象となる作品や候補者が分けられていたが、今後はジャンルによって区別されることになる。
例えば、ドラマシリーズやトーク番組、ゲーム番組や報道番組といった具合に、ジャンルによってカテゴリーが再編成されるとのこと。なかでも最も注目すべきは、脚本を基に製作される番組はプライムタイム・エミー賞へ移行となる。しかし例外も設けられており、「マルチカメラで撮影し、平日の毎日放送される番組」にカテゴライズされる昼間のメロドラマと、それらの作品から派生したスピンオフやリブートはデイタイム・エミー賞に残るとのこと。よって、米Amazon製作によるデイタイム・ドラマシリーズ『Studio City(原題)』や、デイタイム・エミー賞を受賞した米Popstar TVの犯罪ミステリードラマ『The Bay(原題)』などはプライムタイム・エミー賞の検討対象になるという。
そして、すべての子ども向け番組は、2022年に新たな式典としてローンチするチルドレン&ファミリー・エミー賞で表彰される予定だ。
注目度や話題性においては、プライムタイム・エミー賞で対象となっていた米HBOなどに代表されるケーブル局の作品や、大手配信サービスNetflixなどの作品が圧倒的に強く、製作費やプロモーション費用などもデイタイム・エミー賞の番組とは比べ物にならない。よって、今後はデイタイム・エミー賞で候補になっていた作品やキャスト、関係者は苦戦を強いられる可能性が高そうだ。
そういった点を踏まえ、今後再び改定されることも考えられるため、動向に注目しておきたい。(海外ドラマNAVI)
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エミー賞 ©Television Academy.