フランス・カンヌで開催されたテレビコンテンツ見本市MIPCOMで大きな注目を集めた俳優の一人が、新作ドラマ『The Death of Sherlock Holmes(原題)』で名探偵シャーロック・ホームズを演じるレイフ・スポールだ。彼が米Deadlineのインタビューに応じ、名探偵を演じることについて自身の考えを語った。
-

「最後の事件」後の空白の3年間を描く!シャーロック・ホームズ新作ドラマが制作へ
世界で最も有名な探偵、シャーロック・ホームズの新たな視点のド …
既存のホームズ作品とは異なり、原作にない「空白の3年」を描く
『The Death of Sherlock Holmes(原題)』は、1891年にスイスのライヘンバッハの滝でホームズが死んだと思われるも、3年後にロンドンに舞い戻るまでの空白期間を描く作品だ。
スイス・アルプスを舞台にした物語は、凍てつく山間の渓流で、瀕死の状態で発見されたイギリス人男性を中心に展開する。彼を見つけたのは、地元の女性アルマと幼い息子フランツだった。村の医師が遺体で見つかり、村人たちは少年に疑いの目を向ける。そんな中、記憶を失ったイギリス人男性が、少年にとって唯一の希望となる。イギリスで過ごした過去がフラッシュバックとしてよみがえり、推理力が徐々に戻り始めるからだ。
――シャーロック・ホームズを描く作品は数多く存在しますが、本作が少し独特なのは、ホームズが記憶喪失になり、自分が誰なのか分からなくなっている点です。この設定は、あなたが演じるホームズ像にどのような影響を与えましたか? 今回のホームズの本質はどこにあると考えましたか?
「この作品が独創的なのは、主人公が自分自身について何も分かっていないという点です。彼には、驚くほど鋭い推理がひらめく瞬間が訪れます。そのひらめきによって、自分がどんな人間なのかを理解し始め、最終的には自分が世界で最も有名な探偵なのかもしれないと考えるようになるのです」
「(役作りは)ある意味、まっさらな状態から始められました。過去にホームズを演じてきたベネディクト・カンバーバッチ、ジェレミー・ブレット、ベイジル・ラスボーン、ロバート・ダウニー・Jrといった偉大な俳優の後を追っている、という感覚はありませんでした。もし視聴者が僕の演技をひどいと思ったとしても、“これは別のシャーロック・ホームズなんです”と言えますからね。まったく違う作品なんです。スティーヴン・モファットが(『SHERLOCK/シャーロック』で)脚色したような、アーサー・コナン・ドイルの原作小説をもとにした作品だったら、もっと怖じ気づいていたと思います」
「でも、西洋の近代文学や演劇を代表する偉大なキャラクターというのは、いつだって新たな解釈を加える余地があります。ハムレットは毎年のように上演されますし、シャーロック・ホームズも同じです。それだけ優れた作品であり、様々な形やアプローチに耐えられる魅力的なキャラクターなんです」
――シャーロック・ホームズの物語の多くは、複雑で緻密に構成された見事なミステリーです。本作もミステリーと呼べるのでしょうか?
「このジャンルのファンなら、誰が犯人なのか、何がどのように起こったのか、そして事件に潜む謎は何なのかといった要素に満足してもらえるはずです。また、この有名なキャラクターの推理力が、断片的に戻ってくる様子を見ることにも、きっと興奮すると思います」
「興味深いのは、コナン・ドイル自身がホームズを書くことに嫌気が差してしまったということです。彼はホームズをモリアーティ教授とともにライヘンバッハの滝から転落させることで死なせました。ところが、その後恐らく収入が恋しくなったのでしょう。(小説の時間軸として)3年後にホームズを復活させたのです」
「僕の知る限り、今回の作品はその空白期間に何が起きたのかを埋めようとする初めての試みです。つまり、コナン・ドイルの小説を原作としているわけではありません。これは新しい物語ですが、ホームズの物語に対して人々が抱く期待に応えられることを願っています。謎解きの要素がたっぷりあり、物語の中心には古典的なホームズものらしい犯人当てのミステリーがあります」
――このプロジェクトのことを最初に聞いたのはいつですか? 何が出演の決め手になったのでしょう?
「エージェントから電話があり、新しいホームズ作品が制作されることになったので、制作陣と話してみないかと言われたんです。とても魅力的で、感じのいい企画だと思いましたし、実に独創的だと感じました。出演の話をもらい、引き受けました。そして今、ここにいるというわけです」
「撮影はとても楽しかったですよ。スイス・アルプスやイタリア・アルプス、ドイツ・バイエルン地方のレーゲンスブルクという素晴らしい街など、かなり厳しい環境の場所でも撮影しました。かなり人里離れた場所も多かったので、感じのいい人たちが周囲にいることがとても重要でした。お互いにすぐ打ち解けて、楽しく撮影することができました」
――『The Death of Sherlock Holmes』シーズン2の可能性は?
「視聴者に気に入ってもらえれば、続きを作ることになるでしょう。まだまだ語るべき物語がありますから」
――最近、多くの作品に出演していますね。
「今は『ハリー・ポッター』ドラマ版の撮影をしています。視聴者に気に入ってもらえたら、これから長い間、この作品に関わることになるでしょう。来年は『沈黙の湿原~モルヴァ・ハレンの殺人~』のシーズン2に出演する予定です。『Number 10(原題)』もあります。『Trying ~親になるステップ~』の新シーズンがあるかもしれません。今後のお楽しみですね」
――『ハリー・ポッター』ドラマ版のセットは驚くほど素晴らしく、これまでにないものになっているそうですね。
「あれほどの制作規模は、これまで見たことがありません。『プロメテウス』や『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のように、大規模なシリーズ作品に出演する幸運に恵まれてきましたが、今回のようなセットを見たのは初めてでした。『ザ・クラウン』にも携わったヘアメイク担当のケイト・ホールは、並外れた才能の持ち主です。『哀れなるものたち』でアカデミー賞を受賞したホリー・ワディントンが衣装を担当しています」
「(映画シリーズで)父(ティモシー・スポール)がロンのペットのネズミ(ピーター・ペティグリュー)を演じていたのに、今度は僕が(ロンの父親の)アーサー・ウィーズリーを演じるなんて、おかしな話ですよね。先日、撮影現場にロンのネズミがいたので、その隣で写真を撮りました。もし僕がSNSをやっていたら、間違いなく投稿していたでしょうね」
「素晴らしい俳優たちも出演しています。キャサリン・パーキンソンと僕がウィーズリー夫妻を演じるのですが、彼女は世界最高の俳優の一人です。本当に驚くべき才能の持ち主です。先日は僕と彼女、キット・ハリントン、ジョニー・フリンが一緒にいたんです。ただただ楽しかったですね」
(海外ドラマNAVI)







