1995年に公開されたテリー・ギリアム監督による同名のタイムトラベル映画に基づき、2015年に米Syfyで放送を開始したドラマシリーズ『12モンキーズ』。本作を手掛けた脚本家コンビは、当初からあの難解で独創的な映画を再構築しようと考えていたわけではなかった。テリー・マタラスとトラヴィス・フィケットの二人は、それまでに『スター・トレック:エンタープライズ』や、FOXのディストピアSF『Terra Nova ~未来創世記』といった作品に携わってきた経歴を持つ。そんな彼らが『12モンキーズ』のプロデューサー陣の目に留まったのは、ある一本のオリジナル脚本がきっかけだった。
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停滞していたプロジェクトを動かした独自の視点
通常、オリジナル脚本は映画化や放送を前提とするよりも、脚本家自身の作家性や筆力を業界に示す名刺代わりの手段として書かれることが多い。当時、テリーとトラヴィスが執筆していたのは、タイムトラベルを題材にした陰謀劇の脚本だった。これが、すでに『12モンキーズ』のテレビドラマ化を模索していたプロデューサーたちの関心を強く引くことになったのである。
テリーは当時の状況を、米TV Fanaticのインタビューでこう振り返っている。「彼らは我々のタイムトラベルの陰謀に対するアプローチを非常に気に入ってくれた。プロデューサーたちは以前から『12モンキーズ』のシリーズ化に取り組んでいたが、どうしても構成上の問題を解決できずにいたんだ」
完璧なパズルへの畏怖と抵抗
しかし、すでに映画史に残る成功を収めているカルト的作品を新たな媒体でアダプテーションするという試みは、大きなプレッシャーを伴うものだった。テリーによれば、当初、彼とトラヴィスはこのプロジェクトを断る覚悟さえ決めていたという。
「もちろん、打ち合わせに応じたのは映画版が我々のお気に入りの一本だったからだ。だが、その席で我々はかなりの抵抗を示した。いいですか、映画版の12モンキーズは完璧なパズルなのです。それを再びいじることが正しいことなのか、私には分かりませんと伝えたよ」。制作会社アトラス・エンターテインメントとの最初の打ち合わせを終えた後、テリーとトラヴィスはやはり、この話を受けるべきではないと話し合いながらその場を立ち去ったという。
過去を変えることへの「道徳的な問い」が突破口に
脚本家たちの心が揺れ動き始めたのは、その打ち合わせの後に交わされた議論の最中だった。テリーによれば、二人は自分たちが探求しうる物語の可能性やキャラクターについて語り合ううちに、ある本質的なテーマに行き当たったという。
「時間を変えることに関する、道徳的な問いを投げかけ始めたんだ。もし過去を変えてしまったら、その未来にいた人々はどう感じるだろうか?……そこから、骨太なSFタイムトラベル・ストーリーに対する、実に興味深く新しい解釈が生まれたのだ」
こうして、テリーとトラヴィスは再び制作陣のもとへ戻り、自らの『12モンキーズ』のビジョンを提示した。その後の快進撃は、もはや説明不要だろう。もし誰かが過去に戻って歴史を塗り替えない限り、彼らが築き上げたドラマ版の成功は揺るぎない事実として刻まれている。
ドラマ版『12モンキーズ』はPrime Videoでレンタル配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:TV Line





