『キャシアン・アンドー』シーズン2 ディエゴ・ルナ直撃インタビュー「60歳になってもキャシアンを演じ続けるのは無理」

『スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』の直前を描いた2016年の映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(以下『ローグ・ワン』)に直結する、反乱軍として立ち上がる名もなき戦士たちの物語を描いたオリジナルドラマシリーズ『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』(以下『キャシアン・アンドー』)シーズン2が4月23日(水)よりDisney+(ディズニープラス)で日米同時独占配信開始となる。それに先駆けて来日した主演・製作総指揮を兼任するディエゴ・ルナ(キャシアン・アンドー役)を直撃! 最終章を迎えた『ローグ・ワン』の前日譚ドラマについて語ってもらった。

『ローグ・ワン』のキャシアンになるために

キャシアン・アンドー

――シーズン1では1年間に起こった出来事が描かれた一方、シーズン2では『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』までの4年間の出来事をカバーします。キャシアンは、かつてはただの盗賊でしたが、シーズン2ではより大きな善のために信念を持って戦う人間になります。シーズン2でキャシアンを演じるにあたって意識したことは何ですか?

「忍耐強くなければならないということ。普通、(物語の)終わりを作り始めてから、(戻って)その始まりや過去を作ることはない。しかし『キャシアン・アンドー』では、彼がどこで終わりを迎えないといけないかが分かっているものの、キャラクターに可能な限り大きなアーク(役柄の成長)を与えるために、あまり早くそこに到達しないように我慢しなければならない。キャシアンはとても曖昧なキャラクターで、コントラストに満ちている。自分の中にたくさんの闇を抱えていて、多くの傷を背負っている。シーズン1は、彼が“僕は(反乱軍に)入りたい。僕を殺すか、仲間にするかだ”と言って終わるが、それが彼の本心だとは思わない。大義のために戦うために必要なことを、彼が十分に理解しているとは思えないんだ。彼はまだ恨みに駆られている。復讐心が彼を動かしているんだ」

――キャシアンは母親を気遣ったり、任務中は常に冷静だったりと、多くの素晴らしい資質を持つキャラクターですが、シーズン2でしか見られない彼の魅力とは何ですか?

「面白いんだ。なぜなら、シーズン1の終わりは紛争の真っ最中だからね。それは銀河系の非常に破壊的な瞬間。帝国は、キャシアンの現実と関係するすべてを劇的に消し去ってしまった。『ローグ・ワン』の最初のシーンを見れば、この男がどんな能力を持っているのかがよく分かる。彼は一瞬で何ができるか、どんな決断ができるかが、ワンシーンで伝わってくるんだ。僕たちは、彼がどこでそうした知識を得たのかを理解する必要があると思う。シーズン2で誰が彼のメンターになるのか、どこでスキルを学ぶかを見られるのは、とてもクールな展開になりそうだよ」

キャシアン・アンドー

――『スター・ウォーズ』シリーズは政治的要素の多い作品で、『キャシアン・アンドー』では帝国軍によって自由を奪われた人々が描かれていました。あなたは製作総指揮として現在の社会情勢を意識したところはありますか?

「実はそういうことは全然考えなかった。僕たちができないことの一つは、未来を予測することだからね。シーズン2の脚本は今からおよそ2年半前にほぼ完全な形で書かれていたんだ。そこでは、フランス、メキシコなど世界で起きてきた革命といった近代史を参考にした。ただ悲しいことに、歴史というものは繰り返してしまう傾向にある。人間はなぜか過去から学ぶことができず、今日同じような状況に僕たちは生きている。だからこそ、『キャシアン・アンドー』は今見るべき作品とも言えるけど、今から10、15年後にも見るべき作品となるだろうと思うのは、僕たちは常にコミュニティの大事さ、コミュニティの一員として関わることの大切さを思い出し続けなければならない。この作品がそのきっかけになってくれればと思うよ」

――キャシアン・アンドーはあなたにとってキャリアで最も長期間向き合ってきたキャラクターかと思いますが、シーズン2でキャシアンを演じる際に、2016年の『ローグ・ワン、あるいはシーズン1に比べて意識を変えたり、役柄に変化をもたらしたりしましたか?

「シーズン1の時にそういうことは考えたよ。『ローグ・ワン』で出会う(のちの)キャシアンからどのくらい違うのか、そこからどのくらい変わっていくのかを見せられるかということを考えて、物語として興味深い弧(アーク)を描いていったんだ。シーズン2でのキャシアンは、ルーセンからの影響というのが大きかった。彼のやり方にある程度従って行動する、ある種の兵士的なところもある。ただ、単に反乱軍に追従するというよりは、シーズン1よりも緩やかに、ルーセンの弟子的な形で学ぶことができるようなところにいるんだ。反乱軍の固いルールとは全然やり方が違うのが今の段階。最後にはもちろん、反乱軍のリーダーとして彼らのルールに近いところに行くんだけどね」

キャシアン・アンドー

――『スター・ウォーズ』の世界にはとても多くの惑星や種族、ドロイドや乗り物が登場します。子どもの頃から同シリーズのファンだというあなたにとって、『スター・ウォーズ』はどんな存在ですか?

「子どもの頃に観たシリーズ1作目(エピソード4)に大きな衝撃を受けたんだ。あの作品を観て、こういうものの一部になりたい、映画作りに関わりたいと思うようになった。僕はいとこたちに比べて一番小さかったけど、幼いながらに自分もハマっているものの一員になりたいという気持ちがあったと思う」

「『スター・ウォーズ』シリーズに関して僕が好きなのは、社会の見方をツールとして見せられること、これは自分たちの現実とは乖離しているという舞台設定のSFならではの強みだね。その中で僕たちの社会の現実を描くことができる。お互いのリアリティについて作品を通して話すことができるというのは、(SF以外の)ほかのフィクションの形ではなかなかできないところで気に入っているよ。あとは、ユーモアとファンタジーとアドベンチャーの要素がミックスされているし、その裏にある政治的な要素も好きだね」

5シーズンの構想を2シーズンにした理由

キャシアン・アンドー

――『キャシアン・アンドー』でのあなたはもともと5シーズン分の契約を結んでいたものの、長すぎると思ったことからクリエイターのトニー・ギルロイと話し合い、その結果2シーズンになったそうですが、シリーズを短くしたことで泣く泣く削ったストーリーラインはありますか?

「トニーには当初5シーズン分、5年分の構想があったが、それをまだ脚本に落とし込んではいなかった。ひとまずシーズン1を撮影した時、その半分くらいを消化した時点ですでに5ヵ月かかっていたんだ。その時はスコットランドにいたんだけど、まだ3ヵ月分の撮影が残っていたから、トニーと僕は飲みながら“こんな調子じゃ(5シーズンは)無理だ”という話になった。なぜなら僕たちにはリーダーが一人(ギルロイ)しかいなくて、彼がすべてを総括し、すべての脚本を自ら担当していたからね。しかも、8ヵ月分の撮影が終わったらポストプロダクションがあるから、1シーズン作るのに2年半くらい必要になる。“この調子で5シーズンやっていたら、僕は60歳になってもまだキャシアンを演じ続けていることになる(笑) とても無理だよ”ってね」

「そこで僕たちは何を描くべきかを再考し、自分たちが最もやりたいのは『ローグ・ワン』につなげることだという結論に至った。そして、そこに向けて進んでいったんだ。あとはトニーが、物語の核となる瞬間を中心に描いていく、3話ごとに一本の映画のように見せていくという素晴らしいアイデアを提供してくれたよ」

キャシアン・アンドー

――あなたが製作総指揮として『キャシアン・アンドー』にもたらしたものは何ですか?

「俳優としての自分の役割は、魂、感情、身体、背景、経験、能力を用いて全身全霊で演じ、トニーのビジョンが豊かになるようにすること。対してプロデューサーの役割とは、ビジョンを持つ人の見ているものを形にすること。それこそがやるべきことだと思う。そして僕たちには素晴らしいプロデューサーがいる。日々セットにいて撮影現場の目になる僕、トニーたちが動きやすいように現場を整えてくれるサナ(・ウォーヘンベルグ)、そして高みから『スター・ウォーズ』ユニバース全体を統括しながら手段と自由を与えてくれるキャスリーン・ケネディという体制だよ」

『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』シーズン2(全12話)は、4月23日(水)よりDisney+(ディズニープラス)で日米同時独占配信。シーズン1は独占配信中。

(海外ドラマNAVI)


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Photo:『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』シーズン2 © 2025 Lucasfilm Ltd.