『SHERLOCK/シャーロック』復帰に必要なものとは?ベネディクト・カンバーバッチが語る

8年もの間、新たなストーリーが綴られていない『SHERLOCK/シャーロック』について、主演のベネディクト・カンバーバッチが語った。

卵が先か鶏が先か?

19世紀後半から20世紀初めのイギリスを舞台にアーサー・コナン・ドイルが生んだ有名な私立探偵シャーロック・ホームズの物語を、現代風にアレンジした『SHERLOCK』。英BBCで2010年より放送されると、瞬く間に世界的なヒットを飛ばし、2017年までに計4シーズンが作られたほか、2016年には原作小説と同じヴィクトリア時代に設定した特別版『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』が制作され、日本では劇場で公開された。

しかし、主演コンビのベネディクトとマーティン・フリーマンが本作のヒットで売れっ子となり、クリエイターのスティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスも様々なプロジェクトを抱えることから、新作は作られないまま8年以上の時が経過している。

そんな中、シャーロック・ホームズ役のベネディクトが米Varietyのインタビューで本作に言及。再びこの作品に出演するには何が必要かを聞かれると、「大金」と笑いながら回答。その後、「これまでに作ったものよりさらにいいものでなければならない。ファンにとっても自分たちにとっても、もっと見たいと思わせることが必要だ。(しばらく作っていないから)ムズムズする感覚はあるけど、これまでに成し遂げたことの最高バージョンであるべきだろう」と続けた。

ベネディクトはある国で行われたファンイベントの際、『SHERLOCK』を求めるファンにこう呼びかけたと回想している。「みんなが『SHERLOCK』を大好きなのは分かってる。でも理解してほしいのは、同じことをずっと続けることはできないということ。僕がいつでも君たちの求めるベネディクトだとは限らない。僕のやることが気に入らないこともあるだろう。可愛らしく感じる時もあれば、醜かったり近寄りがたかったりする時もあるかもしれない。だけど僕は自分の枠を広げたいし、自分自身もファンのみんなも驚かせたいんだ」

ハマり役ができると似たような役柄のオファーばかりが届くという話も耳にするが、ベネディクトはホームズ役に囚われることなく様々な役柄に挑戦していきたいようだ。

ちなみにジョン・ワトソン役のマーティンは2023年、「僕たち全員を納得させるようなものができたら、僕の扉はいつだって開いているよ」と、こちらも素晴らしい脚本ありきの姿勢を示していた。

『SHERLOCK』復活が実現するには出来の良いストーリーが不可欠のようだが、クリエイターのモファットは2023年初め、ベネディクトとマーティンが戻ってきてくれるなら「明日にでも脚本を書き始める」と話していた。「卵が先か鶏が先か」のような議論になっているが、シーズン5なり噂されている映画版なりの形でいつか戻ってきてくれるのだろうか。

『SHERLOCK/シャーロック』シーズン1~4はHuluU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety米TV Line

Photo:『SHERLOCK/シャーロック』© Hartswood Films 2012