2000年代を代表する犯罪ドラマの金字塔、『ブレイキング・バッド』で人気を博した悪徳弁護士ソウル・グッドマン。彼は、前日譚ドラマ『ベター・コール・ソウル』の主人公となったが、本家シリーズのフィナーレで命を落とす展開が検討されていたという。
(以下、ネタバレを含みます)
彼はサバイバーだから生き延びないと…
クリエイターのヴィンス・ギリガンが米Entertainment Weeklyのインタビューにて、最終回「フェリーナ」の壮絶な銃撃戦で、ソウルを含む主要キャラクターのほとんどを殺す案を検討したと明かした。しかし、ソウルの死が物語上で特に意味を持たないことに気付き、そのアイデアを破棄したとのこと。
ギリガンはソウルを殺さなかった理由について、こう説明している。「言ってみれば、ソウル・グッドマンはゴキブリのようなものです。核戦争が終わった後でも生き延びて、人類が絶滅した後でもどこかに存在していそうですよね。彼はサバイバーだから、生き延びないと変です。対するウォルター・ホワイトは、シリーズ第1話の第1幕で“死の宣告”を受けたようなものだから、最終的に彼が死なずに終わるとしたら、何か物足りなさを感じたかもしれません」
またギリガンは、ソウルの死が『ベター・コール・ソウル』に与える影響を懸念したことも一因だったと認めている。しかし、彼を殺すべき真っ当な理由を思いつかず、「ストーリー上でソウルが死ぬ意味がないのなら、わざわざ殺す必要はない」との結論に達したという。
さらに、ギリガンはウォルターのビジネスパートナーとなる元教え子のジェシー・ピンクマンや、ウォルターの妻スカイラーを殺す展開も一時は検討したが、最終的には思い留まったそうだ。ギリガンが挙げたキャラクターの誰かが帰らぬ人になっていたら、シリーズの印象が違うものになっていたかもしれない。
『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』全シーズンはNetflixにて配信中。(海外ドラマNAVI)
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